バブってオギャりたい
まさか第二王女──レーナが学園内でマジックミラー号してたとは。
覗きにいかなくてよかったな。
王族に無礼を働いたとかで処刑されたかもしれんし。
「貴様、平民を庇ったようだな。なぜだ?」
口封じの了承の返事をしようと思うとレーナが耳元で小声でそう尋ねてきた。
喋るたびに口から出る息が耳にかかってまずい。
本編では兵士を特攻させたりと碌でもない奴で赤ババアと言われてヘイトを集めた奴なので悔しい。
でも感じちゃう。
「学舎のために人の生活を破壊したくなかっただけです」
息の余韻を沈めつつ、レーナは打算のある奴が好きなので実際は死亡フラグを避けたいという打算だらけだがふわふわした夢、希望、命の輝き的なことを言っておく。
気にいられて配下にされたらこいつの人の心のないブラックオーダーを聞かされるハメになるからな。
王族の支援は欲しいがそれはごめんだ。
王族の配下になるとしたらメインヒロインの第三王女のアリシア様以外ありえん。
アリシア様はどんなゲス野郎にも優しいからな。
「ふ、甘いな。……甘さを捨て、私好みの男になったら配下に迎えてやろう」
ゾッとする言葉を耳元で囁かれて、息で強制的にゾクゾクさせられるとレーナは踵を返す。
振り返り際にじゅるりと涎を啜る音と粘着質な視線を飛ばしてきたのでこのマウントボディがお気に召したようだ。
いけすかないおぼっちゃまキャラなので小綺麗な顔してるからな。
調教して弄びたいというところか。
「帰るぞ貴様ら」
一番近くにいた取り巻きの小柄な男子生徒のケツを揉むとレーナは元来た道を帰っていく。
「王女様、怖い方でしたね。ちょっと頬が赤いですよ。ああ言う方がお好みなんですか?」
レーナが帰っていくと様子を見守っていたユーパイセンが寄ってきた。
ヤキモチを焼いているのか、むくーと頬を膨らませている。
本編ではお姉さん研究者キャラでニヒルな感じなのでこれは新鮮でいいもんだ。
年下の娘でバブってオギャりたくなってきた。




