三つ葉の♡を埋めるもの
今回は別視点のお話です。いつか本編に繋がります。
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「はぁーあ。今日もつまらない一日ね」
あたしはクラブアップルの「ミツバ」。
大きな図書館のある森で暮らしている。
この図書館では、こことは違う次元の世界を覗くことのできる不思議な木が——
まあ、要するに色んな情報が入ってくるってわけね。
それを管理するのがあたし達の一族。
その中でも天才であるあたしは、独り立ちがとっくにできるのだけど……。
「ミツバや。お前もこんな所でぐずぐずしとらんと、早うパートナーを見つけんか!」
いつになっても外には出ず——
このように、オババに叱られる毎日。
「オババ……何度も言ってるでしょ? あたしは、ちゃんと愛してくれる人じゃないと嫌なの。それならこの危険な生活のほうがまだマシ……」
あたし達の一族は小さくてか弱い。
武器といえば情報くらいで、生きていくには大きな後ろ盾への情報提供が必要だ。
でも、甘えられない……冷めた性格の子が多くて——
主人に情報を教えたら用済み……なんて切り捨てられていった知り合いも数多くいる。
そんな理由で人生を終わらせられるなんて絶対に嫌!
あたしを呆れた目で見たオババは、不思議な木へと視線を移す。
「お、”次元A”で大事件が起きとるようじゃ。お前も見るか?」
「ま、暇だし一応ね…………って何⁉︎ この状況!」
そこは汚染された「フルーツの森」。
暴走する同族の仲間達と、それを止めるべく奮闘する知り合いのゴースト族が映っていた。
「あれは……ゴハートか? なぜあやつが次元Aにおるのじゃ⁉︎」
「オババ。ゴっさんはついに主人を見つけられたんだよ! その人をもっと見せて!」
あたしは彼の出身や経歴から始め——
普段使っている、シャンプーの匂いまで調べ尽くした。
この木、過去の映像まで見れるのよね。
「憧れの人は『ドラゴンマスク』……⁉︎ こんな奴、あなたには勿体無いよ……?」
「ミツバ。もしや、決めたのか……?」
オババに頷き、あたしは“次元A”へと旅立つ準備を始める。
ゴッさんが呼ばれたなら、あたしの元にもいつか“扉”が開かれるはず。
——彼はいつか”情報”を求めるはずだから。
「待っててね、マスター♡」




