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12の魂〜トゥエルブ・ズ・コア〜  作者: 流暗
12の魂〜トゥエルブ・ズ・コア〜 五章
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6話

 これは⋯⋯俺の昔の記憶?


 それを思い出したとたん、頭痛がサッと引き、魔力と妖力が体中に駆けめぐるのを感じた。


 俺は、グッとデルタの腕をつかむ。


模倣(コピー)!」


 デルタの片腕がパッと白く光り、驚いて目を見開いたデルタが、ひるんだようにとびずさった。


 デルタの能力の使い方が、体に染みこんでくみたいに分かる。


「まさか⋯⋯そんな⋯⋯ノア⋯⋯?」


 嬉しさと困惑が入り混じったような表情のデルタは、口に手を当ててワナワナと震える。


「ああ。正確には、俺と契約したノアの能力だけどな」

「ノアは死んだんだ。コアが殺したんだ」

「悪いけど、そこの記憶は戻ってないから分からな⋯⋯」

「ノアがコアをかばわなければ! ノアは⋯⋯ノアはまだ生きていたんだ! なんでコアだけ生きてる⋯⋯? お前も一緒に死ねばよかったんだ!」

「っ!?」


 死ねばよかった、なんて⋯⋯。


 俺が誰かに死ぬことを望まれて、それをぶつけられることなんて、初めてだ。


 なんかこう⋯⋯気にしたらダメだって思っても、結構クるものだな。


 デルタは苦しそうに叫ぶと、ポケットからメスみたいな刃物をとり出した。


「人間なんて、みんなそんなんだ⋯⋯。私から大切なモノを根こそぎ奪っていくんだ⋯⋯!」


 デルタはタンッと地面をけると、一瞬で間合いをつめてくる。


 さすがは七柱。速度が段違い⋯⋯!

 でも、エルほどじゃない!


 振るわれた腕を、しゃがんでよける。

 顎を狙うデルタの足をバク転でよけ、距離をとる。


 けど、またあっという間につめられた⋯⋯!


 次は真っすぐ突くような攻撃に、俺は半身になってかわし、背中を狙う拳をいなしてとび退く。


 でもまた、すぐにつめられる。


 よけて、かわして、距離をとって。


 ただひたすらにデルタの攻撃を受けないようにしながら、俺は口を開いた。


「こんなの意味がない! ノアの理想は、妖と人間の共存。ノアがこの戦いを望んでいると思うか!?」

「望んでいなくても! 私は仇を討たないと気が済まない! 他人から大切なものを奪っておいて、のうのうと忘れた顔で生きてる人間たちが、許せないんだよ!」

「ああ、分かる。そう思う! でも俺だって、ノアと約束したから! 妖と人間の共存を実現するって!」

「そんなの不平等だ。夢物語だ!」

「それでも! 俺はまだ、死ねない!」


 俺の足を払おうとかがんだデルタに、俺は足を曲げてとぶ。


 と、予想が外れてデルタが腕を振った。


 わき腹!? 空中じゃよけようがない⋯⋯!


 くそっ、やっぱり勝てない、か⋯⋯!

今回も少し短めなので、本日22時に7話を公開します!

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