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12の魂〜トゥエルブ・ズ・コア〜  作者: 流暗
12の魂〜トゥエルブ・ズ・コア〜 三章
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2話

 事の始まりは、一つの不可解な依頼だった。


 何が嬉しいのか、満面の笑みで俺の部屋にとびこんできた、母さんが持ってきた依頼だ。


 今まで俺が拒絶してきたせいで遠慮がちだった母さんの、急な変わりように戸惑いつつ、受けとった依頼書には、こう書かれていた。


『最近、近所に猫がうろついていて困っています。以前からもそれなりにいたのですが、この頃は異常すぎるくらいです。どうにかなりませんでしょうか。』


 妖倒士は普段、妖退治以外にも、こんな感じの一般の依頼も受けている。

 本部いわく、地域の人との交流も大事だよー、だそうだ。


 それらは一般の依頼なだけあって、報酬も安いものが多いから、俺は断ってるんだけどな⋯⋯。


 母さんだって分かってるから、今まで回してきたことなんてなかったのに。


 なんか裏があるのか⋯⋯?


 そんなことを考えながら、おそるおそる顔を上げる。


「コアもエルも、これに行ってきなさい。ほら、今日から一週間、家を修理してくれる業者さんがくるでしょ? あなたたちは基本、ずっと家にいるから邪魔になるの。これ、妖倒士の名義で本部が立てかえてくれるカードだから、これでどこかに泊まってきなさい」

「それ全部、僕が準備したやつ⋯⋯」


 俺の横でエルがボソリとつぶやくと、母さんがニッコリと迫力のある笑みを向ける。

 負けじとエルも、笑顔の圧力をかける。


 エル、対抗しなくてもいいだろ⋯⋯。


 無言の圧の戦いにたえきれなくなった俺は、母さんの手からカードをとると、エルの手を引いて、家からとび出したんだ。

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