無事終わ(折)りました。
「「「えぇぇぇぇ!?!?」」」
場の空気は驚愕に包まれた。チラッと先生の方を見ると、口を開けてポカンとしていた。完全に予想外だったみたい。夜空も同じだけれど。全員折れた的に集合し、的を眺めた。そこには根本しか残っていない的の一部と、その横に転がっている折れた根本の上部分。つまり、二つに折れていた。
それを見た藤田先生は信じられないといった顔で言った。
「嘘だと思いたいけど、現実なんだよな……。スキルで壊れないよう守られていたはずなのにな。困ったなこりゃ」
そう言いながら頭をかいていた。夜空は真っ先に先生に頭を下げた。
「ごめんなさい。まさか折れるなんて思わなくて……」
「大丈夫、スキルで守られているとはいえ、的は的だ。壊れるのも想定している。ただ、目の前で起きるとは思わなかったが」
夜空は一応謝り終わり、他の生徒のところに戻った。その後すぐにみんなが夜空のところに詰め寄ってきた。
「ねぇねぇ!あれどうやったの!? 凄すぎでしょキミ!」
みんながうんうんとうなずいている。何なら数人目がキラキラしていた。どうやら悪く思われていないみたいだ。夜空はホッとした。
「いやぁ、それが僕にも何が何だか分からなくて……」
夜空はスキルを放つ時違和感を覚えた。しかし、何が起きたのか実物を見ても把握していない。
考えても分からないので、不思議なこともあるんだなーっと現実逃避しつつ、考えるのをやめた。この件は追々どうにかしよう。少しすれば周りの子も落ち着いてきたので夜空も落ち着くことが出来た。落ち着いた後、元々的があったところを見る。そこには新しい的がセッティングされていて、壊してしまった的は撤去されていた。恐らく先生が用具入れから持ってきたのだろう。壊してしまったが本当に問題は無かったようだ。
「よーし、気を取り直して続きをするぞー。日光の次のやつ用意しろー」
こうして、多少のトラブルがあったものの、全員が的のスキルを当てることが出来たのだった。そして最後の場所、時島先生のところへ向かった。
時島先生の指導場所は教室だった。教卓のところで待ち構えていた。夜空はそれも見てつい、厳ついなぁ、っと思ってしまった。だけれど口には出さない。




