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四十六、1度は教わりたい魔法!

「ごめんなさいって……許してくださいよ〜……」


 許さん。手元に持ってたネックレスすぐ盗まれる手元ゆるゆるお嬢ちゃんの話なんぞ聞きたくない。


「ゆ、許してあげたら良いんじゃないですか? かれこれもう半日はこの光景見てますよ……」


 誠意が足りてないのだ。許す気にならない。と、正直意固地になっている自覚はしているが。


「な、何でもしますから〜……」


 何?


「何でも?」


 ようやく反応を示した俺を見てフィアはすぐさま相槌を打ちその言葉を繰り返す。

 言ったな。


「じゃあ、魔法を教えてくれ」


「魔法……」


 ジェーンは不思議そうな顔をしていた。大方俺が魔法を不得手とする戦士だからと思っているのだろう。

 一方フィアはこの世の終わりのような絶望顔。カメラでもあれば後でフィアがどんな顔をしていたのか見せてやりたいくらいだ。


「どうして……」


「何でもと言っていたからな。やっぱりダメか。じゃあ……」


「分かりました! 分かりましたよ! 教えますよ! うぅ……」


「よっしゃあ!」


 思わずガッツポーズ!

 これで俺も魔法が使えるぜぇー!!


「フィアさん、別に一つや二つの魔法くらい教えてあげても良いのではないでしょうか?」


 おっと、その発言は地雷だぜ。


「何言ってるんですかジェーンさぁん!」


 フィアがジェーンに詰め寄って肩を掴んで揺らし始める。


「イチさんが魔法を使えたら! 私の存在価値ないじゃないですかぁ!」

「私が使える魔法の数もそんなにないですしぃー!!」


「あぅあぅあぅ、すいませんってー!」


 目を回し始めそうだったのでフィアを止める。

 フィアの顔を覗き見るとそれはもう酷い泣き顔だった。ジェーンに刺激されて涙腺決壊した感じだな。ちょっと罪悪感が……


「じゃあもうちゃっちゃと本題に入ろうぜ」


「はい……」





 ようやく泣き止んだフィアを連れて村外れの開けたところに行く。

 ジェーンは何かあった時のサポートをしてくれるということでついてきてもらった。


「イチさんって、魔法は使ったことないですもんね?」


「おう、ないぞ」


 という訳でフィアにこれから魔法について教えてもらうことにした。


「えーと、それではですね……最初に『マジック』と言ってください」


「マジック?」


 最初に、とは言ってたけどそれだけか?


「もっとこう、力を込めるように言ってください」


 どういう事だ? あ、でも敵も味方も魔法だとかを唱える時は名前しか言ってないな。もしかしたらそういうノリか?


「『マジック』」


 その瞬間、視界が真っ白になった。

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