四十三、1つの技だけで連携技!
「おわっと!」
痛てぇ……尻もちついた。
あ、感覚戻った!
「逃がしませんよ! 〈ファイア〉!」
ネックレスを盗られてからすぐさま火の玉がカラスに飛んでいく。
羽を傾けスレスレで回避しながらより高くまで高度を上げるカラス。
あのカラス……できる!
と。俺もあのカラスを追いに行かなくては。もしフィアがミスった時少しでもあいつの行く先を見れた方が良いだろう。
「もう一発、〈ファイア〉!」
今度の攻撃はカラスへと真っ直ぐ向かう様子ではなく、さらにその先を狙って撃っているように感じた。
偏差撃ちにしてもあの軌道じゃ当たらないんじゃ……
「そして最後に〈ファイア〉!」
三発目のファイアはカラスに命中しそうだ。
二発目のファイアはスルーしたカラスもこの攻撃は避けるつもりのようだ。
しかし、やっぱり鳥は速いな。みんな違わなくていいから俺もあんな翼が欲しいわ。
そんな事を考えながらカラスを追いかけていたら突然頭上で爆発が発生した。
ボンとなる音。それにあの光は……
「ガァ!?」
カラスの目の前で突然起きた爆発。フィアのファイアだ!
あの魔法のファイアは爆発というか、火を起こすのに着弾が必要らしい。そのため空中では何かに触れない限り火は確実に起きない。だから必然的に火が発生する条件は、地面に着くか、空中で敵にぶつかるかしかない。
だが、それなら何故さっきフィアは俺に合図を送れたのか。
空中でファイアとファイアをぶつけたからだ! 空中でお互いに衝撃を与え合い爆発すると一瞬でも目くらましになるような光が発生する!
代わりに、ファイア同士をぶつけた所で燃やす対象が居ないから火が持続しない。本当にただの目くらましにしかならない。
が、それを突然起こされたあのカラスは当然怯む。一瞬尾羽を広げブレーキがかかり速度を失ってしまう。
「グガァー!?」
それを狙い撃ちする最後のファイア。
最初に外したファイアに二発目のファイアをぶつけて怯ませ、最後のファイアでとどめか。
正直すごいコントロール精度じゃないか……?
もろに命中したからあれは落ちるな。
ってネックレスは!?
やべぇよまだカラスの元にも行けてねぇ!
落ちる場所は!? 今の衝撃で落としてないか!?
どうなんだ……! 頼むから無事であってくれ……!




