四十一、1度上がった好感度が下がりました!
「何やってんだお前ええ!」
「ごめんなさっ、ごめんなさいぃ……!」
せっかく昨日花とかくれて嬉しかったのに!
「失敗した事はどうでもいい! けどお前あれ、ネックレスどうすんだよ……!」
ドジかお前! ドジっ娘属性も兼ね備えていたか!
事の発端は今日の早朝……
「イチさん、イチさん……!」
「フィアか……何だ?」
あれ……寝過ごしたか……? フィアが先に起きてるなんて。
そう思ったが窓から漏れている光はまだ早朝のもの特有の暗さだ。
「まだ早い時間だぞ」
少し体を起こす。
寝ていた俺を揺すり起こしたフィアは今にも泣きそうな顔でこちらを見つめていた。
「あの……コード村で頂いたネックレス……ないんです!」
……はぁ?
「……無くしたのか?」
フィアは気まずそうな顔をしながらこくりと頷く。
思わずため息が零れ出る。そんな俺を見て表情がこわばってしまうフィア。そんな顔をするなら無くさないように気をつけてろよ。全く。まだ見た目通りの子供なんだな。
「ジェーンは?」
「シャーレさんに用があるって……」
頭を掻きながら見当たらないジェーンを軽く探す。もっと早起きをして居なくなってたのか。シャーレさんの所……薬関係の話かな。
「分かった。無くした場所に心当たりはあるのか?」
「イチさん……! はい!」
まだ見つかってねぇのにキラキラとした目を向けやがって。
「さっさと準備して行くぞ」
と意気込んだのは良いんだが。
フィアがその花を摘んだ場所に行ったんだからと先頭へ行ってもらったのに一向に着かない。昨日中に行けるくらいなのだからそう遠くはないと思うが……秘境みたいな場所で突然花畑が出てくるとかそんな感じかな。
「まだ着かないのか?」
「いえ……この辺だったかと……この石の右だったような……確かこの辺に蜘蛛がいて……」
ダメだこいつ。方向音痴だ。筋金入りだ。
「……フィアはその場所覚えてるのか?」
「失敬な! 覚えてますよ!」
「じゃ、はい」
昨日シャーレさんに分けてもらったワープの紙だ。なんでも、ゴーレムとの戦いは危険だからワープの紙やテレポートの紙を数枚渡した所でお礼にもならないとか。だから完成した薬は無料同然で提供してくれるらしい。
あの襲撃してきた商人村の話だと安く買える、だったが、それは買う時の話だったようだ。製作過程に携われば多少の技術料が出る訳か。
「〈ワープ〉の紙……なるほど」
これなら方向音痴でも関係あるまい。




