十五、1体1体減らしていけば……!
「また茂みですか……」
「文句言うな。これが一番確実なんだから。それにお前は無理をしない範囲だと一日に〈ファイア〉を16回しか使えないだろ。レスレスは一発で倒せるんだから確実を求めて討伐数が多くなるようにするに限る」
「分かってはいますが……戦闘中の勘が鈍くなりそうで不安になります」
作戦はこうだ。
まずはぐれのレスレスを探す。周りに大規模な群れがいないかを軽く確認したら奇襲で俺が盾ごとタックルして動きを封じ、フィアに魔法を撃ってもらって一撃で倒す。戦闘は単調だが安全は大事だ。命は最も失いたくない。
そして非常の事態が発生したとき用に数回残すために一日では最大10匹、つまりファイアを10回までしか使わない。
これが今俺らが二人だけで出来る最大の作戦! とは言っても村の酒場とか情報の集まりそうな所にパーティ募集の話をしてもらうように頼んだから近いうちに三人とか四人になるかもな。
さすがに俺のことは勇者だとかステータス1とは言わず新人冒険者ってことにした。その方が集まるだろ。
「もう三日ですよ……さすがに飽きてきましたよ。この光景もそれこそ20回は見ました!」
「魔法の本とか持ってきてないのか? 新魔法を習得するのに村で貰ったっていう」
「戦闘中に紛失したら嫌でしょうが!」
「あ、あー……すまん。でもお前がいないと倒せないからなあ」
初日に落とし穴作ってみたけど苦労の割に結果は「触手で穴に落ちないようにする」とかふざけたことしやがったから意味が無かったし。
「《ロスト》を受けても影響を受けないんですから特攻すれば良いんですよステータス1なんだからこそ行ってきてくださいよ!」
「触手で反撃されるからダメだって! 少なくとも二対一じゃないとあの触手は素手とかじゃ無理だよ!」
「チッ」
舌打ちしやがったこいつ!
でも、本当にやることはフィアの言う通り変わっていない。俺が盾で突っ込みフィアが燃やす。心做しかフィアの炎の火力は強くなってきていると思う。
フィアの魔法ステータスが増したということだろう。それならば俺のステータス……
俺のステータスって伸びるのか……?
いや、盾は装備している。モンスターと戦って身体を動かしているから攻撃力とか素早さも上がってるはず。でも何故か何も変わっていないように思える……
「居ましたよ一匹。やりますか?」
「ん? ああもちろん。そのために森に来てるんだしな」
にしても何匹も何匹も出てきて本当に倒し切れないな。こいつらも生き物、無限ではないだろうが……




