十一、1度目の討伐クエスト!
「近くの森から現れたあるモンスターによってこの町の特産品である服の素材が採りにくくなっている……なるほど」
こうやって口に出して話をまとめつつ復唱する事で事態の把握を高速で行える。サクサク話を進められるのだ。
というかこの流れはモンスター討伐じゃん。かっこつけた手前そう簡単に降りるのは男の名が廃るって奴だな。
ということはつまりあれか、1度目の討伐クエストってことになるな。前回のはあくまで薬草の採取クエストだったし。
「だ、大丈夫なんですか! 安請け合いなんかして! 私たち正直まだ新米冒険者ですよ! 経験が足りないんじゃ……!」
耳打ちでフィアが抗議する。
「まぁ大丈夫だろ。お前の魔法があれば勝てるって。チラチラ聞こえる感じだとスライムじゃないんだし」
「それに、報酬も良いらしいぞ? さっき装備を整えて金は無くなったし、その杖の実力も確かめられて金も貰えるんだぜ?」
「なるほど……でももしまだ実力が足りないと判断したらその時は無理だったと言って逃げましょう!」
どこまでも保身だなおい……
でも冒険者ってのはそんなもんか。無理だと判断したら逃げる方が良いな。逃げるが勝ちだ。
ちょっと咳払いをしてお姉さんに向き直す。
「それで? どんなモンスターが出るんだ?」
「モンスター? あ、いえ、討伐してもらいたい魔物と言うのは、『レスレス』と言います」
「レスレス……!?」
お? フィアはなんか知ってそうだな。
「はい。レスレスは呪文を使いこなす魔物でして、とても厄介なのです」
呪文? 魔法みたいなもんか?
「使う呪文は《ロスト》。相手の減らしたい何かの後ろに《レス》と付けるとそれを減らすことが出来る呪文です。レスレス本体を倒せば減らされたものを回復させることが出来るのですが……未だ倒せず。村人の能力もかなり低下してしまって……」
「減らす? 吸収とかじゃなく?」
「はい。呪文によってステータスなどを減少させるんです。相手のステータスを奪うのは《ドレイン》と言う別の呪文があって……」
ロストって技の方がが本来の意味のドレインなんじゃ……?
え、というかその技でステータスとかも減らせんの!? ぶっ壊れ性能じゃね!?
うわー……ヤバいってそいつ、ただでさえ無いステータスを減らされるのは……いや待てよ?
無いステータスを減らすことは……?
「質問いいか? その能力は『1をゼロにする』ことは可能か?」
「1をゼロに……? いえ、恐らく出来ないかと……もしゼロにまで減らすことが出来るのなら村はもっと甚大な被害になっていたと思います。何か方法があるのですか?」
「あぁ、とっておきの方法があるぜ」
「それも、正面から挑める方法が!」




