第二話目。由佳子部屋に行く(執筆ラビリンスコーヒーLv1)
数学の宿題かー。
由佳子は数学がとても苦手である。でも宿題だからやるしかない。弟の真吾は中学生だから高校の数学が分かるはずもない。
あーあ、嫌だなあ。
由佳子は溜息を吐き出すと、居間を出て二階にある自分の部屋へと向かった。
階段を上ると、足を踏み出すごとに、ギシギシといった音が響く。
まだそんなに古い家ではないはずなのになあ。
由佳子は幼い頃からとても、やんちゃな性格だった。母親はそんな由佳子に手を焼くこともしばしばあった。
家をいつもドタバタと走り、はしゃいでいた。
でも、由佳子の母親は手を焼いていたと同時に内心嬉しくもあったのだ。元気一杯に無邪気にはしゃぐ由佳子をいつも優しい目で見守っていた。だけど、やっぱりこのままでは少し将来が心配でもあった。元気なのはいいのだが、それが悪い方に向かないように、由佳子の母親は由佳子を礼を学ばせる為、そして将来自己防衛出来るように、空手道場に通わせることにしたのだ。
由佳子は階段を上ると、自分の部屋がある右方向に曲がった。曲がって突き当たった場所が由佳子の部屋である。弟の真吾の部屋は階段を上って、左に曲がり突き当たった場所が真吾の部屋だ。
由佳子は力一杯にドアのノブを回し、ドアを開け、中へ入った。
由佳子の部屋はピンク色で統一されているが、カーテンレールには洗濯物である、由佳子の空手着がハンガーに吊るされて干されていた。
「はぁー疲れたーっ」
溜息と共に大きな声を吐き出すと、由佳子はベッドの上に仰向けで大の字に倒れこんだ。




