君が必要な人間はここにいた。【260文字】
僕は君の事が大好きだったんだ。もう、何を言っても遅いのだろうけど。
眠っているように横たわる君に僕はそう語りかける。
君は、とうとう最期まで僕の好意に気づくことはなかったね。こんなことになるとわかっていたなら、きっと僕は人知れず追い詰められていた君を全力で救おうとしただろう。もっと素直な言葉をかけることだってできただろう。
僕が気づいていたら、君は助けを求めてくれたのかい?
ねえ、何もしようとしなかった僕を責めてよ。でもその前にどうか教えてほしい。
自分はいらない存在だなんて誰にも聞かずに決めつけて、なんで死んじゃったのさ。