5話目 呪
今回は文章作りに困りました。やっと出来上がってホットしてまっす。
日が昇り始める頃、ジョルノは目を開いた。洞穴の中を見ると、バレットとドミニクがいない。外に出てみると、ドミニクがバレットの体を洗っていた。
「おはよう。ジョルノ」
陽光が朝靄を通り抜けて、ドミニクに降り注ぐ。バレットの体を洗って跳ね返った水は、彼女が動くたびに宝石のように光だす。
「バレットが慣ついている」
「もう、挨拶は大切なことよ!」
ドミニクの目が険しくなったので、慌てて返事した。「あぁ、すみません。おはようございます」
「……年いくつ?」
「18です」
「私と一緒ね!じゃぁ敬語は使わなくていいと思うけど?」
「あ……うん、おはようドミニク」
ドミニクは笑顔になり、ジョルノに質問した。
「これから何処に行くの?」
「ブランドーって言う神使に用があって」
「へぇ。剣を持っているってことは、人を斬ったりする?」
「うん。父が何者かに殺されて、手掛かりを探してるんだ」「復讐ってことね。しかも相当恨んでるんだ!?」
「うん。いつか必ず見付けて、この処刑刀で首を斬り落としたいと思ってる」
「憎しみが強ければ強い程、呪の力は増すけど、いつか呪に喰われるわよ!」
「呪?あぁ、俺の剣が光ったこと?」
「うん。ねぇ、私も一緒に行っていい?」
「え!でも危険だから……」
「でも、今のジョルノより私の方が強いんだけどなぁ」
「……剣と素手でも?」「うん。じゃぁ試しに練習試合しよ!剣を使っていいよ」
「でも、女の子は」
ドミニクは言葉を遮った。
「大丈夫!」
「分かった……」
ジョルノは剣を取って構えた。すると、この前の赤い光が蘇ったように溢れ出た。
「すごい光だね。」
ドミニクはジョルノと違って体中から緑の光が溢れ出た。
「じゃぁ、始め!」
最初に、ドミニクが一気に間合いを詰めて来た。そして素早く飛び蹴りを繰り出した。ギリギリでジョルノは剣で受け止め、わざと剣の腹で反撃した。しかし、あっさりと空を切り、隙が出た脇腹にドミニクが拳を入れた。
「ぐっ!!早い……」
剣の金属音がして、ジョルノは地面に倒れ込んだ。
小鳥のさえずりが
「起きて」
と言っているようだった。…何か冷たい物が額に乗った。目を開くとドミニクが心配そうな顔で見ていた。
「ふぅー、良かった。ごめんね。ちょっと強くしすぎて……」
ジョルノは起き上がろうとしたが、体が動かなかった。
「あ、ダメダメ。呪を使って殴ったからもう少し休んだほうがいいよ!」
そう言いながらドミニクはジョルノの左手を両腕で掴んだ。(……温かい)
ドミニクの手は溶けるように柔らかく、優しい手だった。
「ねぇ、呪の使い方を教えてくれないか?」
「でも、そのままならいつか……」
『分かってる!変えるよ。時間がかかっても』
「……約束よ!じゃぁまず呪って言うのは、心の負の部分から作られるの。これは誰にもあるものだけど、私達みたいに能力として使える人間は少ないわ。しかも能力の発現は唐突で、あまり知られていないから、よく解明されてないの」
「俺はこの処刑刀が呪を発現した」
「やっぱりね。さっきジョルノは呪を使ったけど、ほとんど剣から力が出ていたわ。この発現の仕方はちょっと特殊で、私にも分からない。でも、ブランドー師匠なら分かるかも」
「えっ?師匠って?」
「黙っててごめんね!実は私の師匠で、ジョルノを連れて来るように言われたの!」
「でも、ブランドーのいる場所は知っているけど…」
「3日前、師匠の家が襲撃されたの。相手は見たこともない部隊で、調べてみると、国王直属の騎士団だった。」
『な!そんな部隊は存在しない!』
「うん。もしかしたらジョルノが追っている犯人かもしれないわ」「……すぐに出発だ。俺をブランドーの所へ案内してくれ!」
「うん。でもその体が回復してからね。」
一方。白く気高き城は、闇によって、形が変わっているかのように染まっていた。
6話目乞うご期待