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4話目 出会い

今回は女性に初挑戦してみました。お楽しみ下さいっす。

ジョルノは、殺された村人と、クルーシュの遺体を、生き残った人達と一緒に墓を作った。

「ジョルノさん、私達のことは心配なさらずに、行ってもよろしいのですよ。」

ドドリオの妻が言った。

「しかし、俺がこの村に来たせいで……」

ドドリオの妻は首を振り、

「私達の村では、誰かのせいにしたり、恩義せがましいことはしないようにしています……たとえ、夫が殺されたとしても……」

「……強いですね」ジョルノは心が痛んだ。父の復讐を思い続けてきて、憤りを感じたこともあった。(しかし、憎しみがなければ犯人を追う目的が……) ドドリオの妻はなだめるような言い方で、 「あなたの気持ちは分かります。父親を暗殺されて、犯人を恨む気持ちが。しかし、それは間違っています」


「……え?」

ジョルノは突然の言葉に、あっけにとられた。

「あなたは感じたことがありませんか?復讐に対する憤りが!」「それは……あります。しかし、憎しみがなければ、犯人を追う目的がなくなります」

「あなたの心は病んでいます。このままでは自身の首を締めることになるでしょう。……誰か頼りになる人はいませんか?」

「……えっと、あ!困ったときは訪ねろと言った、ブランドーという神使がいました」

「ブランドー様に?あの方がそうおっしゃったのですか?」

「えぇ、知っているのですか?」「もちろん。あの方なら何か良いことを教えてもらえるでしょう」

「そうですか。ではブランドーの所へ行くことにします」

「道中お気を付けて」

ジョルノは馬小屋にいる愛馬(バレット)に乗って、村をあとにした。


山を下り、草原でバレットを走らせていると、日が暮れてきた。(もう夜か、野宿をする場所を探さないと)

ジョルノは草原を抜け、山に入った。丁度岩で出来た洞穴があり、数人分入る広さがあったので、バレットを中に入れた。そして、薪を集め、水を組み、洞穴に戻った。バレットは疲れているのか、足を折り曲げ、うっとりとした表情でこちらを見ていた。しゃがんでバレットの体をなでながら、

「いつもありがとうな、これからもよろしくな」

バレットは頷いたように、頭をジョルノの胸の所へ当ててきた。


ジョルノは村で貰った肉と野菜をすりつぶし、肉野菜団子を作った。それを沸かした湯に入た。しばらくして、肉野菜団子が湯の表面に浮いてきた。(よし、出来た。)

食べようとしたとき、外で何かがこちらに向かって来る音が聞こえた。とっさにジョルノは剣を抜く。何かが洞穴の中に入って来た。まだ暗くて分からない。

「そこで止まれ!誰だ!」

すると、声が聞こえた。

「あのー、近くを通ったら良い匂いがして……そのまぁ、よければ食べ物わけて下さい」

(女?)聞いていて嫌にならなくて、ハキハキとした口調だった。 「……分かりました。しかし、まだ信用してませんので、ゆっくりと明かりの方に歩いて来て下さい」

「はい」

女性が明かりに近付くにつれ、どんな顔で、どんな格好をしているのかが分かった。

さらっとして桃のような髪が、肩に腰を掛けていた。透き通るような白い肌、きれいに整った目鼻は明かりに照らされて、より美しくなる。上半身は白を主とした、長袖の服だった。手は黒の手袋をしていて、ワニのような鱗状の小手があり、腰には同じ素材の腰当てがあった。下半身は赤の動きやすそうな長裾だった。

ジョルノは、あまりの美しさに口を開けたままで、呆然としていた。気が付くと女性はほんの目と鼻の先まで来ていた。

「大丈夫?どうかした?」

ジョルノははっとして後ろに下がった。

「だ、大丈夫です!それより、あなたは武闘家ですか?」

「うん。で……食べていいの?」

「……どうぞ。粗末な物ですけど」

女性は笑顔になって、

「そんなことないよ、栄養がありそうで、お腹いっぱいになりそう。あ、私ドミニクって言うの。よろしくね?」

「俺はジョルノ。よろしく」

復讐と言う名の闇に染まっていたジョルノに、小さな光が表れた。

5話目乞うご期待

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