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英雄ナセル

ナムストーンと念じながらナセルは煙に

くすぶるバスの車内に入った。

かなりの人数が折り重なって倒れている。


何人か外の男たちを呼び込んだ。

手前から一人ずつ担ぎ出す。虫の息だ。

遠くでサイレンの音が聞こえる。


入り口付近のドアと窓とは大きく破損している。

数人の死体を避けて次々と負傷者を担ぎ出した。

車内は煙にむせて息ができない。


ようやく救急車と消防車が到着した。

マスコミも押しかけてきた。

ナセルは車に戻り運転席で大きく深呼吸をした。


警察が犯人の目撃者はいないかとあちこち声をかけている。

警察がナセルの車の扉を開けた。同時にフラッシュがたかれた。


「犯人を目撃されませんでしたか?」

「ああ、目撃した。子供が叫びながら背中に何かしょって突っ込んできた」

「詳しくお話を聞かせてください。お疲れでしょうが協力お願いします」


ナセルは起き上がって車から出た。

たくさんのフラッシュがたかれる。

群衆がナセル、ナセルと叫んでいる。


ナセルが負傷者を助け出したとか、

炎の中をバスに乗り込んで担ぎ出したとか言っている。

こうしてカイロのテロ事件は大きく世界に報道された。



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