レイ シッキム -5
石は青から緑、黄色と変化して乳白色で落ち着いた、
かと思うと急にピンクになった。レイは夢を見ているのだ。
にこっと微笑みながらお母さんが元気だったころの
ハイキングの夢を見ていたのだ。夕立が来て皆大慌て
石の色もめまぐるしく変わってまた乳白色に戻って落ち着いた。
「まあ、きれいな色になってる」
目が覚めてそう思った瞬間、石はピンク色に輝いた。
「わかったわ。私の心が幸せを感じたらピンクに輝くのね」
その日から自分の心の色が大体分かるようになった。
時々手にしてみると寸分違わずその色になっている。
そうしたある日、
「アンビリーバブルストーン、ドンチュウウノウ?」
ツイッターに日本の学生からだ。じっくりと読んでみて驚いた。
ナムストーン?私の石と同じだ。心のバロメーターというのも確認済みだ。
彼はナムストーンと呼びかけることによって石の色がコントロール
できると言っている。さっそく試してみた。
「ナムストーン、ナムストーン。私に勇気と元気をください。
ナムストーン、ナムストーン、ナムストーン、ナムストーン」
石がピンクに輝きだした。体中にエネルギーが満ちてくる。
本物だぞナムストーン。レイはオサムオサナイにメールを送った。