表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/58

レイ シッキム  -3

レイはその日もしゃがみこんで一番奥の一角、指輪とブレスレットが

とても美しい無口な若者の指輪に見入っていた。その時である。


「あらっ?」

スカートの右側のポケットに石が入っている。


取り出して手のひらのうえで開けてみる。

なんとも奇妙な水色の半透明な小石だ。


「これ、あなたの?」

と若者の目の前にしゃがみこんで指輪にやすり

をかけている無口な若者に見せた。


若者はレイをじっと見つめて静かに首を横に振った。

そのまままた作業を続けている。


『見えないのかなこの石。じゃあもらっとく』

レイはそのまま石をしまい立ち上がった。

待ちくたびれた祖母が近づいてきて足早に王宮へと帰る。


部屋に戻るとレイは石をつまみ出してよく眺めた。

うすい萌黄色だ。とてもうれしいと思った瞬間、

薄いピンク色に変わった。


形も奇妙などんぐり形だ。見とれていたらトントンと

ノックの音がしてドキッとすると石の色は一瞬青に変わった。


『あらほんとに不思議な石だこと』

と思いつつ大急ぎで石をポケットに戻すと大きな声で、

「はいっ!」と返事をした。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ