表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/72

第49話 ちょっとやりすぎたかな


 前世でプレイしている時も最初は混同してたんだけど、【魔法】と【技能】には明確な違いがあるんだ。


 まず【技能】は領地レベルが上がるごとに覚えるモノ。


 これは『身躱みかわし』や『壁抜け』のように特技みたいなものでMPは消費せずに使える。


 ただし、ランクアップはなくその効力は一定。


 それに昔のRPGのラスボスへ即死魔法が通用しないように、『身躱みかわし』が通用しない敵や『壁抜け』が通用しない壁があったりなど、効果はランクの高い魔法に劣るのが一般的だ。


 だいたいは領地経営のための行動を補佐する能力が多い。


 対して【魔法】は嫁がひとり増えるごとに覚えるモノ。


 先に覚えた『ほのお』や『亜空間』のようにFから始まり領地の広さを“コスト”にしてランクアップしていく。


 低ランク魔法の効果は技能に劣るが、ランクアップしていけば魔法そのものが戦争や経済のゆくえを左右するほど強大な効力を発揮するようになる。


 ただし、魔法はMPを消費するんだよな。


 高ランクの魔法であればあるほど消費MPは高いので、よく考えて使わなきゃいけない。


 さて、今回覚えた『分身F』は魔法だ。


 ゆえにランクアップさせることができるのだけど、それには”コスト”を消費する必要がある。


 魔法のランクを上げる”コスト”は領地の広さ、コマ数に応じて与えられる。


 例えば、当初のダダリの領土は450コマだったので、”コスト”も450だった。


 その後、魔境の攻略や近隣領との戦争で得た領土により、現在の領土は2000コマになっている。


 つまり、コストは2000。


 魔法のランクはFからEにアップするのにコスト200を費やす必要がある。


 続いてEからDへアップするのには400、DからCへは800……というように1ランクごとに倍のコストがかかるのだった。


 現在、『ほのお』と『亜空間』をDランクまで上げていて、コストは1200{(200+400)+(200+400)}費やしている状態だ。


 つまり残っているコストは800。


 まずは200を消費して『分身F』を『分身E』にランクアップさせておこう。


―――――――――

【魔法】

消費可能コスト1400/2000

・ほのおD(0%)

・亜空間D(0%)

・分身E(0%)

―――――――――


 よし、できたな。


 分身のランクをひとつあげると、以下の2パターンの効力アップを選択できる。


①本体の1/10の能力の分身を二体作る。

②本体の2/10の能力の分身を一体作る


 つまり、ランクを上げれば分身の数を増やすことができるが、強さを確保した分身を一体だけに集約することもできるってワケ。


 とりあえず分身を二体作ってみる。


「別に違和感はないね」


「うん、二体の時と同じだ」


「なんか録音した声を聞いてるみたいだけどな」


 こうして分身どうしで会話させるのも容易。


 数が増えても俺の意識ひとつで自由に同時操作できるのは変わらないみたいだ。


 でも、はたから見れば同じ顔が三つ並んでるのはちょっと不気味だよな。


 必要のないときは分身の魔法をOFFにして一人になっておくか。


 それから、コストはあと600残っているのだけど、今はちょっと貯めておこうと思う。


 400使って分身をDにすることはできるけどこれ以上ランクアップしてもそれを維持する最大MP量が足りない。


 現状、身体は三つでじゅうぶんだしね。


「ただいまー」


「あら、遅かったわね」


「おかえりなさい、アルト♪」


 館に帰ると三人の嫁が迎えてくれた。


 村娘のリリア(16)、ノンナ(15)、そして女騎士のナディア(19)。


「うむ、疲れたであろう。さあ、私と一緒に風呂に入ろう」


「ちょっと待ちなさいよ! 今日はアタシの番なんだからね!」


「ふたりともケンカはやめなよー」


 ナディアが風呂に誘い、リリアがふんどしの尻をぷりぷりさせて怒る。


「ねえ、アルト(小声)」


 そこで、なだめるふりをしていたノンナがひそひそと耳打ちしてきた。


「ふたりがケンカしているうちにアタシとお風呂しちゃお?」


 腕に当たる乳房の重みが15歳とは思えない


「ノンナ。オマエはあいかわらずちゃっかりしてんな」


「えへへー♪」


「でも、今日はそんな取り合いみたいなことをする必要はないんだぜ」


「えー? どういう意味ー?」


 そう。


 なんたって俺の身体は三体になるんだからな。



 ◇



 新館の2階には俺の部屋と、三人の嫁の部屋があった。


 俺は三体の身体でそれぞれの部屋へ行き、それぞれとの夜を過ごす。


 これはちょっと実験的な意味もあった。


 というのも世の中、女とのやり取りほど複雑で意識が取られるものはない。


 これを本体と分身で同時にできるのなら他のどのようなこともできそうなものだ。


 で、結論だけど。


 三人の嫁との喜びを同時にひとつの意識で感じる夜はすばらしいものだった。


 複数の人肌とぬくもり、愛と快楽が総合され、ひとつの大きな恍惚を生む。


 通常の男子には感じることのできない極楽。


 まあ……疲れも三倍感じるんだけどね。


「うーん、ちょっとやりすぎたかな」


 そうは思ったけど、これなら問題なく三つの行動を一度に行うことができそうだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ