第1話ー始まりの予感ー
初投稿です。投稿できているかわかりませんが感想ください。
中高の時に作った作品が出てきたのでそれををリメイクしたものです。あとがきも見てね。
春、俺は小中学校という名の義務教育を終え、
義務でもないのに【将来】という名の強制的脅迫用語により、"千葉県立海道神内高校"【通称神内高校】に受験し、通称神内高校に受かり、神内高校初登校日に渋々参戦することになった。
俺はチャリ【普通自転車】通である。この高校の構造上、下駄箱にて上履きを履いたあと、自転車を一旦校舎の奥に止めに行かなければならない。そしてまた昇降口まで戻ってこなければならないのだ。
そう、とても不親切な設計なのである。
ああ、あれは中2の頃だろうか。学校の行事で、職場体験的なものがあったのだが、俺はいわゆる"建築系"の職場体験をしたのだが…その時に言われた事をふと思い出したのだ。
建築家A【家とかの建物を造るときはね、利用する人が快く利用できることを想像しながら造ることが重要なんだよ!!】
とまぁ、このように純粋な心持ちをしている人もいるのに、こんな構造にするのは…
【よしんば、駐輪場にも下駄箱作れよ…。】
とついつい声に出してしまった。しかし、地団駄を踏んだところでどうにかなるわけではない。
【なるべく違うことを考えよう…。】
とまぁ、今日の不幸と俺のプロフィールについて少しエクスチェンジすると、
名前は霧雨 令人
中学の頃までは、今とは違い北の方に住んでいた。母親の仕事の都合上、ここ近年の2~3年は東北の方を転々としていたのだ。しかし、今年に入って関東の方に仕事の拠点を移すこととなったため、この地に引っ越してきたわけである。
俺のクラスは1から9までのクラスがある中で、1の8である。1年生は3階全般に配置されているが、1の8は三階内に教室が収まらず、4階に設置されているのだが…。
【全く、つくづく設計者は悪魔なのだろう…】
と憂鬱な思考に浸っているうちに4階の己の教室にたどり着いていた。
【はあぁー】
溜め息をつき、教室の後方のドアを半分開け手早く己の席を確認して、最短ルートで着席し、
そのまま素早くスマホをだし、何かを見る素振りをし、寝たふりをしながらまるで冬眠した熊の如く、誰にも触れず、誰からも触れられない空気の如く机に蹲る。周りは、まるで中学に戻った頃のように、キャーキャーキャーキャー騒いでいるやつ、歓喜しているものもいれば、愕然として倒れているものもいる。俺は、この空気の輪にいることがとても辛いのである。
【まぁ、動かざること山の如しっていうしな。黙って、過ごすか。】
小声で不服を述べ、渋々イヤホンを装着。
【実際、音楽を流してるわけじゃないんだけどね。】
外から見ると、とても卑屈な態度に見えるが、これが中学から培って来た俺なりの怠惰でもあり、
俺なりの彼らに対するキヅカイである。因みに、俺は周囲から、霧雨くんという名前でいつも呼ばれるのだが…
というよりも下の名前で呼ばれることなどもう一年以上ないからな。
俺が変な思考に浸っていると、何者かが教室のドアを意気揚々と開けた。
【皆の衆ー!おはようーー!!!】
そのまま自信に溢れた足取りで教卓の前まで来て、彼女はこう述べた。
【1の8担任の花咲 藍香【はなさき あいか】だ!以降よろしく頼むよ。
ところで君たち!今日は雨天の為、この後の始業式は体育館で行う。生徒アンケートも一緒に行うので、諸君!筆記用具も…に…して…してくれ…】
【ん?あれ、…。なんだか、…頭がぼーっとして…】
ーーー…
ーーー…
【ーーさめ、霧雨!!!!】
【アップっ!!!??】
余りに大声で耳元に囁かれたので、
ジャンプキャラの雑魚キャラの断末魔みたいな奇声をあげてしまった。
俺はふと、さっき眠りに落ちてしまったことと、俺を呼んでいる声の持ち主を思い出した。そして、それと同時に後方で何やら嫌な予感と血の気が冷めるような怒りを俺に対して放っている人物がいることに気づいた。そして、どう自分の罪の軽量化を図るか、いや弁明をしようかと頭を巡らせはじめたが…
【…先、生…。どうしたんですか?そんなに慌てて…】
【どうしたもこうしたもない!!私の話の最中で寝ることは愚か、君ときたら何回起こしても起きないじゃないか!!】
そんなに寝ていたか…。そういえば昨日は、ネトゲを朝までやったんだったか…。
【全く、君は少しルーズ過ぎるぞ!!あとで、始末書を書いて提出するように!!】
【はは…す、すみません…。次はこのようなことはないようにしますので…。】
【よろしい!ほら、早く早く!体育館に行くぞほら。それと、教室の電気消してきてね。】
謝りながらも、ふと俺は憤りを解決したことで満面の笑みを浮かべている彼女の笑顔は、御膳上等のものだと思った。そんな彼女の笑顔を俯瞰で見ていると、思わず心が射抜かれそうになった。
そんなことを考えていると、
「キーンコーンカーンコーンー、キンコンカーンコーン…」
【あっ。霧雨!予鈴だ!早く体育館に行くぞ!!】
【は、はい…】
その後、俺と花咲先生は忍びに体育館の裏側から参上した。
花咲先生の容姿のベリーグッドさに周りの生徒は物議を醸しているみたいだが、
俺の事は皆無視しているため、というか気づいてすらないからセーフ、セーフ。
こうして最悪の高校生デビューという名の失態から幕を開けた俺は、この後のことを思いやられながらも…
【あれ?高校生になってあんな小さな人もいるもんなんだな…】
なにか、なにかが変わりそうな、そんな不思議な衝動に駆られた。
【まぁ、中高生によくある、新学期とか何かの始めになると、妙に舞い上がってなんでもこなせる気になってしまう、いわゆるあれだな…】
と小声で呟きなら深夜2時、始末書…というやつを書きはじめたのだが…
【始末書ってなんだ?とりあえず学生についての君の意見も書けと言われたからこの学校に入ってからの感想文的なノリで書けばいいのかな…?】
因みに俺は年上が好みだ。
次回→第2話ー君が僕を連れ出した日-
※実は僕の中高の黒歴史と学園物語を組み合わせた作品になるので、
主人公がとる行動がやばいですがそういうもんだと思ってみてもらえれば。
あと近未来というはのちに…