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桜と同じ

作者: 爽崎和生

「もう桜散っちゃうのかぁ…」


花が咲いてから散るのが早い。

植物って短命だけど、特に桜が散ると寂しいと感じてしまうのは春の名物だからだろうか?

それとも様々な出会いがある季節にも関わらず、ひっそりと散っていく姿がそうさせるのだろうか?


「桜なんて、毎年見られるでしょ?」


クスクス笑いながら一緒に桜の木を見上げる彼女は、とても楽しそう。


「えー。そりゃあ、一人でも見れるけどさぁ…」


彼女と一緒に見れる桜は、これが最後だというのに。

そうとは知らない彼女は、無邪気に笑う。



私は、彼女に押される車椅子が惨めで惨めでしょうがなかった。

少し前まで、一緒に歩けていたのに。

ーー今では歩く事さえままならない。


「大丈夫だよ!来年も一緒に見よ?」


「…うん」


私の寿命は桜と同じ。

そろそろ散らねばいけない定めだけど、願わくばまた一緒に…。


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