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愛玩ファントム 〜真夏の夜のエトセトラ〜  作者: 山石尾花
遭遇! 【七月三十日 火曜日】
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 僕は科学的に説明のできないものが苦手だ。怪奇現象、超常現象……まぁ、一般的に「不思議なこと」って呼ばれているものかな。

 別に「不思議なこと」の全てを否定しているわけじゃない。


 現代科学では原理が解明できないことでも、将来誰かエラい人がすごい発見をして、「不思議なこと」が不思議じゃなくなることだってある。昔は空を飛ぶことを不思議だって思っていた人間が、今は何の疑問も抱かずに飛行機で空を飛んでるようにね。

 どういう類の「不思議なこと」が苦手かっていうと、科学とはどう考えても無縁なもの。例えば、奇跡だったり。つまり、人間の思いが関わってくるものだ。


 僕は思う。


 信じる気持ちが奇跡を呼んだ……なんて話はよく聞く。でも、そんなのは奇跡じゃない。ただの偶然。運がよかっただけ。信じるだけで奇跡が起こるなら、僕は毎日奇跡を望んでいる。


 ――ある日やってきた黒髪巨乳のツンデレ美少女と、ひょんなことから恋に落ち、十八歳未満の良い子には聞かせられないあんなことやこんなことをしたり。

 ――ある日突然異世界に飛ばされ、ひょんなことから出会った金髪年上魔法使いと、十八歳未満の良い子には聞かせられないあんなことやこんなことをしたり。


 だけど、こんなに奇跡を願っても、そんな展開起こりはしない。思いそのものが力になることはないんだ。

 そう、正確に言うと、僕が信じていないのは、「思いの力」ってやつだ。

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