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雨の日は憂鬱だ。でも、




「あ、また雨だ。」



 ついこの間、日本は梅雨入りをした。

 だからかここ連日、空には黒く厚い雲が覆い今日も空は大粒の雨を降らす。



 雨の日は憂鬱だ。

 雨の日は大抵空気がジメジメしている。


 私の髪は短いから肌にくっついたり湿気でベタつきはしない。でも逆にその湿気のせいで髪はいろんな方向へ跳び跳ねてしまうことがある。

 梅雨時期なんて洗濯物が生乾きになって気持ちが悪いことなんてしばしばだ。


 極めつけは雨の日の通学路。これはチャリ通ならば皆思う最大の憂鬱だと私は思っている。

カッパを着ていても隙間という隙間から徐々に濡れていき、下手すれば最終的には学校に着く前にびしゃびしゃの濡れ鼠になってしまうのだから。

 足元はグショグショで気持ち悪いし、体は濡れて寒い。


 これだけ言っていれば話を聞いていた私の友達は「アンタ、ほんとに雨嫌いねぇ」と言う。

 でも私はそう言われた必ずこう返すのだ。



「別に嫌いではないよ。」と。

 そう、私は別に雨が嫌いではない。


 まだ聞かれたことはないけど、友達に「??なんで?」と聞かれたら私は多分こう返事をするかもしれない。



「雨の日はイヤだけと、雨の風景が嫌じゃないから。」




 意味が分からない。そう言われてしまえばそれだけで、私はただ雨が降るときにしか見れない“雨の日限定の風景”が嫌ではないだけなのだから。



 雨の日は大体暗い。


 でも、あの厚い雲の隙間から僅かに漏れる太陽の光に耀く雨粒を見るのが。


 いつもは暑さに萎れた花が元気に空へ向かって顔をあげるのが。


 普段は聞こえない蛙の涼しげな声が。


 雨が止み、光に反射してたまに見える小さな虹が、足元にある小さい水玉模様のような水溜まりが。



 私は嫌いではない。

好きなのか、そう聞かれたら少し返事に困ってしまう。

 だけどこれだけは言える。





「雨の日は憂鬱だよ。でも、嫌いじゃない」




 それに、あんな可愛いカップルだって見えるんだし。

 ぎこちなく相合い傘で帰る初々しいカップルに、何故か私まで照れてしまったのだった。






『雨の日は憂鬱だ。でも、』





 相合い傘の初々しいカップル…ww

 誰だかお分かりいただけましたか?


 分かる人にはお分かりいただけると信じています(*^¬^*)


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