表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/24

安住の地、確保

2本目投稿、やったぜ。

「ホッ!」

「ミギュッ!?」


《角兎を倒しました、――》

《レベルが上がりました!》

《〈触手〉のレベルが上がりました、戦技〈掴む(グラップ)〉が解放されました》


アレから一度二度死に、三匹目の角兎を倒した頃…木陰の中を進み、周囲の気配をよく探る様になったからか、死ぬ事も無く順調に散策が進んでいた。


「――っと、やっとレベルが上がったわね…ソレに、戦技?…漸く自前の攻撃手段が手に入ったのかしら?」


そんな中、遂に私の器のレベルが上がり、ソレに付随して強化された能力に、急いでステータスを開き確認する……勿論、木陰に身を潜めて。


――――――

【マオ・ディザイア】

【スライム】LV2/10

HP:120

MP:120

満腹:45%


筋力:G−

速力:G−

知力:G−

物耐:G

魔耐:G−

知力:G−

信仰:G−

器用:G−

幸運:G−


【能力】

〈再生〉LV1、〈触手〉LV2、〈生存強化〉LV1


【称号】

〈最弱の魔物〉


――――――


悲しい、レベルアップの恩恵はHPとMPの上昇のみ…基礎スペックは相変わらずよわよわのざこざこなのね…。


「ま、まぁ良いわ…今重要なのは能力の方だから!」


自身に言い聞かせる様にして、私は〈触手〉の詳細を確認する…。


――――――

〈触手〉LV2 レア度:★★★★☆

能力系統:任意型

保有戦技:〈操作〉、〈掴む〉


概要:不定形型の魔物達に多く見られる能力、肉体から触手を生成し、ソレを手足の如く扱う。


概要2:レベルが上がる毎に触手の生成数と操作範囲が上がる。


――――――

――――――

戦技:〈掴む〉

魔力消費:10


概要:成長した触手の機能、物を掴む事が出来る。


概要2:筋力の補正によって掴める大きさや重量が変わる。

――――――


「――成る程、戦技って名を打ってるけど実態は能力の拡張ね…うん、良いじゃない!」


コレで相手に取り付いたり、壁を登ったり出来るって事でしょ?…石とかも投げれるし…悪くないわね!…。


「早速試したい……と、言いたいけれど」


いざ実際に検証を…と考えていた私は、しかし…その思考を一度取り止め、目の前に有る〝ソレ〟に目を向ける。


「――生憎、見つけちゃったわね…お誂向きに〝巣〟を作るのに良さそうな〝場所〟」


それは〝穴蔵〟だった…きっと角兎辺りが作った物なのだろう、中はガラ空きで、ずっと放置されていたのか、その中には砂が積もりつつあった。


「中に入るのは…この体なら問題なさそうね…ちょっと目立つから、落ち葉か何かで隠せば使えそうね!」


其処を拠点にすると決めた私は慎重に慎重を重ね、その場所に近付く…こんな好機、そう何度もある訳じゃない…嬉しさ余って無用心に駆け寄って、空から襲われてリスポーンなんて御免よ。


――ズルズルズルッ――


時間を掛けて、漸く廃棄された巣穴に入り込む…中はやはりそこそこの広さが有り、当面の生活には困らなさそうね。


「――さぁて、それじゃあ早速〝巣〟を作っていきましょうか」


さて…初めての〝巣〟…〝拠点作り〟ね。


「え〜っと、先ずは此処を私の〝魔力(MP)〟で満たして…っと」


――ジワァァァッ…――


巣を作る…とは言ったものの、そのやり方はとても簡単だ。


「後は〝寝床〟…適当に枯葉を集めて…コレで…あぁ、良いのね」


やり方は〝マーキング〟に近いわね…自分の魔力を空間に染み込ませて、休める場所を作ればそれで終わりだもの。


「後は〝名前〟…は、ランダムに着けられるのね、ならお願いするわ…コレでよし!」


《営巣―〝落葉の穴蔵〟を設営しました!》

《〝営巣〟についての情報をアンロック、ヘルプ機能に情報を追加しました》


設営を完了すると同時に、そんな音声ログが私のディスプレイに現れる…ソレを閉じると、私は漸くの〝安寧〟にほっと一息つく。


「漸くコレで一段落ね…随分と時間が掛かったけど…収穫は上々ね」


確かな充実感と共に、安堵を呟き…天上を見上げる…その時。


――ピロリンッ♪――


そんな軽快な音色と共に、私の目の前を大きなウィンドウが覆い尽くす。


『外部メッセージを受信しました!』


そして、システムメッセージがそう言うと…其処に受信したメッセージの差出人と内容を出力する。


「うん?…あぁ、お母さんから……キリも良いし、一度ログアウトしようかしら」


その内容を確認すると、私はそう決め…一度ログアウトする…。



〜〜〜〜〜


そして…再び目を開けると、其処は私の部屋だった…。


「んん…凄いわね、3時間位遊んでたのに、現実では1時間しか経ってない」


ベッドの隣にある目覚まし時計が示す時間を見ながら、私は現代技術の進化に思わずそう呟くと…それから、階下から香る美味しそうな匂いに、お腹を鳴らす。


「お姉ちゃん御飯だよー!」

「うん、分かってるよ美怜」


そして、元気よく扉を開けて現れた妹にそう返しながら…私は小休止がてら夕食に向かうのだった。





○●○●○●


「フフフッ……素晴らしいねぇ…彼女、もう〝巣〟を作ったんだねぇ」


其処は、真っ暗な…宇宙空間を模した世界…その中で、一人の男が楽しげに笑いながら、〝一匹の獣〟の軌跡を辿り…鑑賞に耽っていた。


「――ふむ…〝先行組(テスター)〟達以外の他の〝演者〟達の中にも、少しずつ〝基盤〟を固め始めた者達も居るね…とは言え想定よりも若干展開が遅い…コレは少々〝企画〟を早めた方が良さそうかな?」


男はそう言いながら、カチカチと自身の機械仕掛けの頭部を弄りながら、愉しげな様子でそう呟きながら、無数に切替わる映像をじっくりと見詰める。


「いや、いや…まだ暫くは様子見しよう…〝定例会〟もまだ先だし、ね♪」


男はそう言うと、再び静かな〝観客〟の皮を被り…時折クスクスと愉悦を奏でながら、〝世界に散りばめられた混沌〟を観物するのだった。



【ヘルプ:営巣】

特定の条件下で作り出される〝魔物の住処〟…住まう魔物や環境によりその性質は変化する。


主な機能:リスポーンの固定及び、HP、MPの自然回復量上昇。


■■:この情報は、まだ開放されていません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ