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ボクの初恋のひと それぞれの青春  作者: 明けの明星


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16/24

中2から中3~進路

中学2年生もあと少しとなった。

去年に比べて、ボクとボクの周辺に大きな出来事は起こらなかった、気がする。


今年も学園祭があったのだけど、

翔×マリアのみんなはそれぞれ多忙で、まいかとるるちゃんだけが少しだけ

覗きに来てくれた。


吹奏楽部の演奏もあったんだけど、ボクは相変わらず控えのサックス奏者。

海はもう安定のレギュラー演奏者だった。

ボクだって音楽教室にも通っているんだけど、腕前の方はちっとも上達していなかった。


後夜祭になり、去年はここであすかと一緒だったんだなあ、とか思っていた。

それは海も同じだったらしく、

「去年、俺の顔にボールが直撃したおかげで、お前はあすかと共演できたんだ」

とか言う。


最近、というか少し前から、海はボクとあすかのことになると、何故か意味深な

言い回しをしてくることが多かった。


また春が来て、ボクたちは中学3年生になった。


その頃、ボクの家ではまいかがひと悶着を起こしていた。

高校を辞めて、アメリカに行くと言い出したのだ。


まいかは、ダンスで将来生きていくと決めた。

だから高校は必要ない、と言い張る。

そして、自分は世界を舞台にしたいから、アメリカに行くのだと。


学校でもそう宣言しているらしく、担任の先生に親が呼び出される始末だ。


まいかは自分の主張を繰り返すが、漏れ聞こえる会話を聞いてだけでも、

到底まいかの事を応援してあげられないと思った。


まいかは、進学した学校が思ったのとは違ったようだ。

だから、逃げ道としてアメリカ行きを思いついたらしい。


あすかやるるちゃんもボクと同じ意見だったようで、

それぞれまいかを説得してくれたようだ。


そして、まいかのアメリカ行き大騒動はある日突然収束した。


まいかが参加していた、高校でのダンスチームがとあるミュージシャンの

プロモーションビデオのバックダンサーにとオファーがあったのだ。

それだけじゃなく、夏に行われるライブにも参加を依頼された。


まいかのアメリカ行き、高校中退案はどこかへ消えてなくなっていった。

「私、ダンスチームの要だから、抜けられない」

それが理由だそうだ。


両親はほっとしていたが、

ボクは内心、

「勘弁してくれ」

という気持ちが溢れていた。


あすかやるるちゃんも安心してくれた。

内心はわからないけど。


あすかは

「まいかはなんだかいつも上手くいくよね」

そう言っていた。


ボクもそう思う。

まいかはなぜか、なにかに導かれるように道が開けるのだ。


散々、周囲を巻き込んだくせに、まいかはけろっとして、

ダンスチームの活動に熱中していた。


そのころ、海が吹奏楽部を退部した。

理由は、

「高校を外部受験するから」

だ。


しばらく海の高校については話題になっていなかったけど、

中3では親を含め、高校の進路について確認がある。

そこで、外部受験をするとはっきり伝えたそうだ。


吹奏楽部の奴らの中には、

「海がやめるなら、サックスのレギュラー演奏者、けいたになるんじゃない」

という意見があった。


しかも、ボクが海の抜けた後釜になれるのを喜んでいるかのように

言ってくる輩もいた。


新入部員も入ってきたが、サックスの経験者はおらず、

海が抜ければその後任はボクになるだろう。


なんだか複雑な気分だった。


一方、まいか達のダンスチームはかなり有名な振付師の監修で

ダンスを踊った。


プロモーションビデオの撮影と

全国で行われたライブツアーで。


まいかはその後、その振付師の率いるダンスカンパニーへの参加しないかと誘われた。

まいかが一歩夢に近づいた。


また、まいかの進む道が開けていった。







応援していただけると感激します。

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