44話 最終試練
「第四の試練は特例で全員合格にしたはずだったんだが、残ったのはアーサーとミルキィの二人だけか」
玉座の間。かつてと同じように俺たちは国王の言葉を聞いていた。
第四の試練。三毒の肝を持ち帰るというものは俺が【奔馬】で全てを消滅してしまったことにより、達成が不可能になってしまった。しかし、三毒が尋常ではなかったことや、そのままでは継承戦が続行できないことを理由に、第四の試練は全員が合格という処置が取られた。
しかし、ミルキィとアーサー以外の他の三人は継承戦を辞退した。
どうやら騎士たちが口を揃えて「あんな怪物には勝てっこない」と言ったらしい。
それほどまでにアーサー率いる『宵の明星』は強いのだろう。
「まあいい。最終試練の概要を説明しよう。最終試練では記憶の間に挑んでもらう」
「やはりそう来たか」
爽やかな笑顔でアーサーがつぶやいた。
「一週間後に試練に挑戦してもらう。その間に辞退をしたい者がいたら申し出てくれ」
そう言って国王は消えた。
俺はミルキィに質問をする。
「記憶の間ってなんだ?」
「裏口と同じ要領で古代魔法を擬似的に発動した場所のことです。そこでは別々にそれぞれの部屋に入り、自分の中の過去のトラウマと対峙しなければいけません。私とエール様、二人のトラウマを血の記憶が再現するのです」
「なるほど。よくわからないが、とりあえず頑張るか」
そうして最終試練が始まる。




