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42話 シンシアとのデートその5

「ジーク、何が起こってるんだ! あの三毒がやられるなんて」


「それは俺が聞きたい。ラルフ、お前に不備があったんじゃないか? たったいまバビロニアに送りこんだ使徒が消滅した。俺の血でできた使徒がだ。ちゃんと魔結界は用意したのか」


「ジークの使徒が? ありえない。一体あの国で何が起こってるんだ」


「俺の使徒が死んだなら帝国は動かないだろう。ファラリスもあてにならん」


「どうするんだ。彼が僕たちを裏切るなら王国を堕とすために別の手段を用意しなければならない」


「仕方ない。俺が直接出向く。トップを殺せば全て解決だ。水面下で動く段階ではもうない」


「魔王様は許してくれるだろうか」


「魔王様が目覚めたとき、失望させないためにも手段を選んでいる暇はない」




*****



「エールくん!」


俺がシンシアのもとに戻ると、彼女は驚いたように俺を見た。


「ずいぶんと早かったのね?」


「あぁ。シンシアを一人で待たせるわけにはいかないからな。それに今夜はディナーの予約をしてあるんだろ?」


シンシアの顔色はだいぶ良くなっている。


「私のためにありがとう。地下には何があったのかしら?」

「巨大な空間のなかに信者らしき大量の死体が転がっていた。そして奥の祭壇の前にみるからにやばそうな敵がいた。そいつは人の姿をした人ではない何かだった。何かを俺に言っていたがその言葉の意味はわかなかった」


「《ヒト》系統の魔人が人間に血を与えた場合の使徒か……」


「ん?」


「なんでもないわ。続けて」


「敵は一通り話を終えると、俺の方へと迫ってきて戦闘が始まった。ロードや三毒と同じように再生能力が厄介な敵だった。だが、第三奥義【暁の寺】で瞬殺した。俺も実戦経験を経て成長してるらしい」



俺たちは出口の方へ歩いていく。


「報告は私のほうですませるわ。今日はデートを続けたいのだけれど」


「もちろんだ。それとさ、シンシア。ディナーのとき大事な話がある一応先に言っておこうと思って」


「わかった。楽しみにしてるわね」




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