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37話 デートの約束




来週の日曜あたりに新作を始めたいので、一日五話投稿します!








 王都へと帰還した日、俺はギルド「バベル」へと訪れた。



「おう、エール! もう戻ったのか。無事で良かったよ」


 そう言って明るく俺を出迎えるニッコウさんの元へ向かおうとすると、俺の背中から何かがぶつかる。


「エールくん! 会いたかったわ!」


 背中に感じる柔らかい感触。甘い匂い。その魅力的な声はシンシアのものだった。


 背後から俺を抱きつくその手をほどくと、シンシアは俺の前に来た。


「ただいま、シンシア。わざわざ出迎えに来てくれたのか?」


「そういうわけではないわ。今日は偶然ギルドによっただけ。そしたらちょうどエールくんの姿が見えたから」


 その言葉にニッコウさんが首をかしげ何かを呟いた。


「ん? 二週間前から毎日寂しそうにうろちょろと……」


「わー! エールくん怪我はない? 大丈夫?」

 慌ててシンシアがそれを遮る。


「心配してくれてありがとう。特に大きな怪我もなく、無事に仕事を終えることができたよ」


「なら良かった。それで、私とした約束は覚えてる?」


「ああ。もちろん。一緒にまた飲みに行くんだよな?」


「違うわ。それじゃあいつもと同じじゃない。私たちがしたのはデートの約束でしょう?」


「もちろん。ちゃんと覚えてるよ」


「そう。なら、一日中予定の空いている日があれば教えてほしいのだけれど」


「明日はミルキィといろんな事務処理をしなきゃいけない。明後日ならおそらく行けると思う」


「じゃあ明後日ね。大丈夫。私のほうはちゃんと予定を空けてあるから。あ、わかってると思うけれど、ミルキィを連れてくるなんてことしないでよね?」


「もちろんだ。服装とかはどうすればいい?」


「任せるわ。プランは私の方で練ってくるから、あなたは安心していつもの場所に来てくれればいいわ」


「わかった。楽しみにしてるよ」


「ええ。私も楽しみにしてるわ」


 そう言ってシンシアは去っていったのだった。


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