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28話 少し調子が悪い気がする




短めです。






「やはり、少しだけ調子が悪いな」


 48階層に進むとすぐに違和感を覚えた。それが49階層に到達した今もなお続いている。


 これが地下迷宮ダンジョンの重圧なのだろうか? 下層に足を踏み入れた瞬間から、身体が重く、鈍い頭痛のようなものを感じる。



「エール様、大丈夫ですか? 体調がよろしくないようですか」

 ミルキィが俺のことを気遣ってくれる。


「大丈夫だ。どんな状況でも弓矢を放つ訓練はしている」


 そう言って、俺は弓を構え、矢を番える。


「【全方一斉掃射アロー・レイン】」



 10本の矢で降らす、死の雨。


 しかし、全ての魔物を射止めることはできなかった。



「すまない。3割ほど残してしまった」


「十分です。その量なら楽に攻略ができます」



「わぁ。すごいですぅ。さすが先生!」

 エマが俺に近づいて来て言った。


「ちょっと。近寄らないでください。この泥棒猫!」

 ミルキィはそんなエマに向って辛辣な言葉を投げかける。


「エマは泥棒猫なんかじゃないです! 先生の弟子なんですから!」


 地下迷宮ダンジョンに入ってから何度も目にしたこのやり取りを見つつ、俺は今の攻撃の反省をしていた。


「何が問題なのだろうか。慣れない気候のせいか?」

 今までここまで調子の悪い日というのはなかった。


 これが俗に言うスランプというやつか。


「魔物自体の強さも上がっているのかもしれない。だが、全てを射抜けないのはまだ俺が力不足だからだ」


 自己反省を繰り返しつつ、問題を見つけそれが解決するまで努力する。これが俺のやり方だ。


「まあ50階層でフロアボスと戦うまでにうまく調整しよう」



 ミルキィの主導で俺たちは49階層の探索を初めた。










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