第四話
魔王城はこの魔族の国の中で最も大切な場所、当然ながら警備が相当厳しい。城の中では魔王とその1部の部下のみしか魔法を使うことができない、また中に入ることができるのは魔王直々に許可したもののみだとか。そんな話を来る途中にアモデウスから聞いた。
「マコト様、ようこそおいでなさりました。ここからは私がご案内させていただきます。」
目の前に突如として現れたのは、完璧な容姿のメイドさんだ。当然ながら僕のテンションは最高潮だ!
しかし、頭と体は別の行動をする。
体が小刻みに震えている。彼女の目を見ることができない…。
「怖い‥近寄るな。」
自分でも何を言っているかわからなかった。夢にまで見た光景のはずだ、心に中では歓喜に満ちているはずなのに体が強い抵抗を示す。
「あの、どうかなさりましたか?体調が優れませんか?」
彼女がふと僕に触れようとする。すると僕の体は勝手に反応し、彼女の腕を強くはらってた。そのまま僕は城内へと走り出した。
「怖い、怖い、怖い…」
ここがどこかわからない、どこに向かっているかもわからない、しかし体が勝手に動き続ける。
視界の先に一つの部屋を見つける。僕は何も考えずに飛び込む。そこには1人の聞いた騎士の格好した男の人とどこかの王女のような女性がいた。騎士は刀を抜きこちらに向ける 僕は構わず男の人の背後に回り込みしがみつく。
「た、助けて…」
敵でないことを理解した騎士は刀をしまい僕の頭に手を起き優しい声で囁く。
「わかりました 、僕がお助けします。姫様もこちらに 」
彼の言葉通り彼女がこちらに近づこうとする。すると僕は声を荒げていた。
「お、お願いだ!こっちに来ないでくれ!頼む…」
女性の戸惑っている顔が見える。彼女は何も悪くない、なのに体が受け入れようとしない。
その時扉が勢いよく開く
「マコト様!ここにいらしたんですね 、どうなさったのです、私の対応が悪かったのはお詫びします、どうかお許しください。」
彼女は土下座をした。僕は固まったまま動くことができなかった。
「ユイ様とツカサ様にも多大なご迷惑をおかけしました、大変申し訳ありません。」
「いえ、私たちは大丈夫です。ところでこの状況はどうなっているのですか?」
「マコト様をお迎えする私の対応に非がありマコト様を不愉快にさせてしまいました大変申し訳ありません!」
違う…違う…!どうしてそんなに悲しい顔をするんだよ…
「ち、違います…あなたは何も悪くない…」
「いえ、マコト様を不愉快にさせてしまったのは私の責任です。どんな罰も受ける所存です!」
「僕は、女性が苦手なだけなんだ…」
涙をこぼしながら悟った。僕は異世界に来ても現世と同じなんだ体が答えてくれない…
するとふと、誰かに優しく抱きしめられた。
「姫様…」
「マコト様は過去にとても辛い思いをなさられたのですね、ですがもう大丈夫です。私たちはマコト様をひどく扱うような人ではありません安心してください。」
鼻孔をくすぐる女性の香り、綺麗な声、こんな近くで女性に触れたのはなん年ぶりだろうか、あの日以来僕は女性を信じることができなくなり、女性に対して日に日に恐怖を覚えていた。決して女性が嫌いなわけではなく怖い。ただそれだけだった。
それからしばらくの間彼女は優しく背中をさすってくれた。男として本当に情けない話だが今はこれが落ち着く。
「ありがとうございます、ユイ様…だいぶ心が落ち着きました。」
「ユイでいいわ、マコトくん。私たちはこれから魔王様に会いにいく約束があるのだけどもマコトくんもそうでしょ?」
「はい、ユイさん。ぜひご一緒させていただければ幸いです…。」
「それでもいいかしたかしら?メイドさん?」
「はい、大丈夫です。ではこちらに」
僕とユイ、そしてツカサは魔王城の最奥の部屋に案内された。
明後日よりテストなので更新が遅れるかもしれません!申し訳ないです。また、感想なども是非是非待ってます!