公園の小鳥たち
2歳になり、
この体もずいぶんなれてきた。
ルサーナも歩けるようになり、
まだ上手くはないが、喋るようになった。
一歳から既に色々できていた俺は、
ルサーナに対して、妹のような目でみている。
つい最近、エミリアに妹ができたらしい。
嬉しそうに「おねぇちゃんになったんだ~」
っていってた。
妹の名前は、確かセラだっけな。
ユランとリンドの兄弟は引っ越して、
代わりにレイラという4歳の女の子が
引っ越してきた。
こんなド田舎でも、そういうことはあるんだな
と実感した。
実質、俺は今ちょっとしたハーレムである。
レイラとエミリアは
同い年だからかやけに気が合い、
よく二人で行動している。
重度の人見知りのレイラは、
俺とまだ一度しか喋ったことはない。
今俺は公園で一人、
別行動をしている。
近所でかったトウモロコシモドキの
トウモシを小鳥に与えていた。
この近公園の小鳥とは結構仲良しで、
よく餌を与えに来ている。
最近は訓練の真似事もやっていて、
大きなとりが来たとき、
人に巣を荒らされたときの反撃法や、
攻撃法を覚えさせた。
「キャー!」 「助けてー!」
ん?レイラとエミリアが
ちょうど大きな鳥に襲われている。
全く何をやらかしたのやら...
レイラの母とエミリアの母に加わり、
俺の母さんも大きな鳥を追い払おうと
必死に頑張っている。
「助けてあげて、小鳥たち。」
そういうと、小鳥たちは一斉に飛びだち
大きな鳥に向かって一斉攻撃を開始した。
流石の大きな鳥も、
あそこまでつつかれると痛くなって
地面にへたりこみ、
そのままつつかれまくって気絶した。
小鳥たちは再び俺のところへ戻ってくると、
報酬は?とでもいいたげに目を
見開いていたので、トウモシを多めに
撒いてやった。
食べ終わった小鳥たちは
すごく俺になついているので、
俺のからだのとまれそうなところにとまり、
くつろいでいる。
糞をつけられた経験は一度もない。
また、母親たちとレイラ&エミリアが、
驚いている。
レイラとエミリアが駆け寄ってくると、
俺にれいをいう。
「いっつも助けてくれてありがとう。
私もおねぇちゃんになったんだから、
セラのことくらい、ちゃーんと
ちゃんと守ってあげないといけないのにね。」
「あ..ありがと。」
おどおどという感じにレイラが
礼をいう。
公園を出ていくとき、
小鳥たちは俺のもとを離れて
またきてねとでもいいたげにこちらを見る。
俺は手を振ると振り返り、
帰路をたどった。
それ以来、
レイラとも普通に喋るようになった。