企画案i
私…
恋してもいいのかな
かなり前から気づいていた
私はあの人が好きだということ
でもそれは尊敬というか
男性として
ではないというか、曖昧な境界線だった
その境界線は崩れてしまいそうで、怖い。私が崩してしまったら、あの人を守れなくなる。恩返しがしたい、私はあの人を守りたい。
「はぁ…」
気づけば溜息ばかりついている
でも
あと人に別な好きな人がいたら?
私がそばにいる意味もあの人がそばにいてくれる意味もない
駆け引きだった
あの日の屋上の約束はちょっとした駆け引き。
言い換えれば
告白
でもちゃんと言えなかった
4人で住むようになってから、この家も明るくなった。
私の内面までも明るく色を変えてくれた
それは3人のおかげ。
もっと言えば、黎人くん、あなたのおかげなの。
この思い
どうしても伝えたい
「あっ」
そういえばあと3日ほどで区内の祭りがあるはず
みんなと行ったら楽しそう…!!
よし、そうと決まればすぐに相談しなくては!
「そしてそこで、黎人くんに気持ちを伝えて…つ、伝えて?そ、その後は??あわよくば…お、お、お付き合い???」
声に出ていた
口を押さえると
咲良子ちゃんが
「ひりあるどうした!!?」
と言った