柔らかく
パスタを美味しくいただいたあと
咲良子は何かを思い出し
あっ!と声を上げた
「あたし、そろそろレッスンだっ!」
「なんのレッスンなの?」
氷莉亜は首を傾げる
「咲良子は、アイドルになるために養成所に通ってるんだ。夏休みもあるんだよね
」
秋が丁寧に説明した
「わぁーっ!すごい〜咲良子ちゃんならきっとなれるよっ!私、応援するね!いってらっしゃい!」
「ありがとっ!」
咲良子は短く切っていうと
2階に上がり荷物を取りに行った
「じゃあ、5時くらいに帰るから…!」
スニーカーを履いてドアを開けると手を振りながら家を出た
「いってら」
「気をつけてね」
「ファイトー」
家に残った俺たちは片付けることにした
「俺、皿洗うから、かして」
氷莉亜は驚いたのか
「い、いいよ?私がやるのに」
頑張ろうとしなくていいのに
「いったろ?氷莉亜だけになんかさせるのって、氷莉亜はいいかもだけど俺らは帰って気使っちゃうんだ。」
「そうだよーだから、僕たちにも、できることはさせてよ?ね?白沢さん」
秋まじで氷莉亜に甘くね?優男になってね?ま、誰にでも優男か。こいつは
「ありがとう…じゃあ、これからはもっとみんなを頼るね?」
氷莉亜は笑みを浮かべた
その顔が今までのように優しい笑顔とは少し違くて、信じるよ。っていう感じの目がまっすぐ俺たちの方で素直だった
そのあと片付けを済ませて、ソファで休み、氷莉亜が紅茶を入れてくれた
「これから、どっか、行きますか?」
氷莉亜は紅茶を優雅に飲み、ティーカップを小皿にのせた。
「そうだね、家にいても課題しかすることないもんね」
うっ、課題。いやだ。やりたくないな
「あ!そうだ、秋!本屋」
氷莉亜を助けた日、ぜってーこいつに新作買わせるっていった。
秋、忘れたなんて言わせねーかんな?
「あーそっかそっか、大丈夫忘れてはいないから。それじゃ、いく?」
俺は大きく小刻みに何度もうなづいた
「氷莉亜もいくよな?」
「うん!」
嬉しそうに答えた。俺たちは支度をし、近くの本屋へ