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サラリーマンと黒猫

作者: Kiki

お互いにみつめてた…




いつものごとく飲んで食事して

帰り…



後ろからライトを懸命に揺らしながら自転車をこいで、私を追い越した


ふと、追い抜いていった

その背中


暗闇をしょっているようなスーツの色



直線的な渋谷区の閑静な裏道


その路地


先の方でライトが止まった


止まっていた。



めがねを見える様にたぐり寄せたそのサラリーマンには


街灯の薄暗い真っ暗な中の暖かい光をみてた


黒猫をみてた


はにかんでまた、ライトを大きく、ボードを滑るかのように


左右に十分に


揺れながら先に進んで行った



黒猫をみた。幸せな気持ちになった。


サラリーマンをみた。幸せな気持ちになった。


黒猫をみた。夜中のシンとした中、



今夜の東京タワーも

レインボーブリッジも


東京湾も夜景も‥‥‥



酒も

猫も

サラリーマンも悪くないなって思った。


東京も悪くないなって思った。



ノリで遊んだ人。


ノリで行った場所。


さりげにみた人。


さりげに居た場所。



なんか悪くないって思って


少し幸せにはにかんだ



そんな昨日をふと思い出した。



そんな彼女。



今日の酒もうまかった。モンブランは甘かった。


しんみり始まった。


しんみり、彼女は


暗さがひかるその路地を


黒猫を横目でみつめて


歩きだした。


何も悪くない。

何も善くない。

何がいいのか。

何がわるいのか。



うなずく様に、

かみしめ


「はじめてゆこう」


と。

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