13、卯月は、混乱している!
寝て起きると、目の前にゴッツイおっさんが立っていた。
「陛下がお呼びだ。来い」
「ヘイカさんですか。知らない人ですねー…」
……。え?
「いいから来い」
無理やり腕を引っ張られ、立たされる。物置で寝てたから埃だらけだ。けど、埃を払う間もなく強引に引っ張られる。数歩先に魔法陣。(いつの間につくったんだ?)があり、その上に乗る。一瞬光に包まれる。
「着いたぞ。中に入れ」
…なんなのこの人。ウザッ!
付いたそこは、まさに『金ぴか』としか形容できないくらい金がかかってそうなところだった。
ふうん。そうか、ヘイカって陛下か。名前かと思った。
だって外人、変な名前多いもん。だれにともなく言い訳をする。中に入り中を見渡すと、険しい顔のおっさん(王様)、黒いオーラが出ているイケメン、そしてなぜか青い顔のトリシャさんと姫様がいた。
ふぁ~。眠い。なんで呼ばれたんだろう?悪い事はしてないのにな~。
「ユノさん逃げて!!」
一人だけドラマみたいな感じになってる姫様。まだ信じてるんだ。
「残念だが…ソフィ。この男はお前の思っているような人ではないのだよ」
「なんで父様はそんなこと言うんですか!?」
「ソフィ…」
「もう聞きたくありません!!ユノさんは、ユノさんは精霊です!!!」
トリシャさんが下を向いてプルプル震えている。
すると黒☆イケメンが
「君が姫様の部屋に入ったんだね。目的は何?」
「帰宅?」
「そうか。ではトリシャとの関係は?」
えっ?スルー?ってか何故にそこでトリシャさん登場?トリシャさんに目を向けると目を合わせてくれない。
もしかして、今、私ピンチ?