表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/11

ep.8

 朝。窓の外は、泣き声が耳にこびり付くような静かな混沌に満ちていた。泣き喚く子供。目を掻き、目から血を流す男。吐血し動かなくなっている皮膚が鈍色になった女。私はただ、それらを見ていた。

 気づくと私は笑っていた。彼が私の表情を伺うように覗き込む。

「本当、政府も惨いことをしますよね」

「政府はこれでも『人助けだ』、と喚いている。馬鹿馬鹿しい」

「ねぇ、渚さん」「なんだ」

「向こうには、僕らが望むような正常な未来があるんでしょうか、」

「………あると、良いな、」

 表情が崩れそうになったのを、どうにか持ちこたえる。彼はそれに気づいているのかいないのか分からないが、やはり笑っていた。

「ねぇ、渚さん」

「今度はなんだ」


「……僕も、綺麗な世界を見てみたかったなぁ…。」


 その言葉に、私は、ちゃんと笑えていたのだろうか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ