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ep.4
「流石にもうそろそろ帰りなさい、渚。」
渚と言うのは私の事で、そう声をかけてきた彼は、今はこの学校に住み着いているらしい。私は時計を見る。ただ日付が変わっているだけだったので彼を睨みつけ、少しため息を吐く。全く、この人は……。
「はいはい、分かりましたよ、帰りますよ」
私がそう言うと、その人は安堵したように言った。
「お疲れ。まぁ、養生しなさい。」
そう言う脚の透けたその人は彼の生前では、滅多に見なかった笑顔で私を見送った。私は急いでけれど確実に防護服を着てから外に出た。




