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【連載版】追放聖女はキャンピングカーで気ままに異世界を旅する  作者: 茨木野


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5/10

第5話 結界パワーで魔物粉砕!




 チートキャンピングカーを (文字通り) 走らせる私。

 どうやらこの車、どんな場所も普通に走れるらしい。深い森の中(整備されていない道)だっていうのに、車は一切揺れることも無く進むのだ。森の木々もなんか知らないがぶつかることなく進める。


 キャンピーの鑑定結果に書いてあったけど、この車、野外でしか使えない縛りがあるけど、野外であればどこでも走れるらしい。なんてチート車。それに……。


「わー……Wi-Fiまで通じてるよー……すげえー……」


 現実世界 (以下、私が元いた世界のことを言う) で使っていたスマホ。

 異世界で使えるわけがない。電波が通じてないんだから。


 しかしこのキャンピー (※以下、キャンピングカーの愛称) に搭載されたWi-Fiに接続すればあらふしぎ、ネット使い放題だった!


「Y○uTube見れるし、サブスクも問題なく見れる……。ネット検索もできるし……」


 しかも、車は自動運転可能。あんまお行儀良くないけど、スマホで動画見ながら車移動までできちゃうわけ。


 なんだったら、後ろの荷台スペースへ移動し、ソファに寝そべっていてもいいわけだ。くぅ~……。


「キャンピー……あんた最高だよ……」


 よしよし、と私は相棒キャンピーのステアリングをなでる。

 ちなみにハンドルをきちんと握りしめて、「運転するぞ」と念じるとオート運転が解除される (実証済み)。


 あとは……自動運転モードで、人やら魔物やらを轢かないことが実証できれば、移動はキャンピーの自動運転に任せてもいい。


「森……広いな……」


~~~~~~

奈落の森(アビス・ウッド)

→ゲータ・ニィガ王国東部に広がる大森林。内部には多数の魔物が生息している。

~~~~~~


~~~~~~

ゲータ・ニィガ王国

→西方六大陸の一つに数えられる王国。王政が敷かれており、貴族制度が存在する。

~~~~~~


 鑑定スキル、およびカーナビのおかげで、私は自分がどこに居るのかある程度把握した。


 どうやら私はゲータ・ニィガの東部にいるらしい。

 森の中には村はなく、あるのは近くの【アインス】っていう街。これは森のハズレに存在するそうだ。


 いずれにせよ、この森を脱出する必要がある。

 キャンピーは森の外、アインスの街を目指して運転してるんだけど……。


「ぜんっぜん森から抜けられないっていうね……」


 もう一時間くらいは運転してる。でも、まだまだ森を抜け出せていない。


「ガソリン……減ってきたな」


 私は知ってる。ガソリンのメーターが、残り1メモリくらいになっても、まあまあ動くってね。

 でも……である。


「ガソリンは、KAmizonで買わないといけないんだよなぁ……」


 現在の所持金、約5万円。ポケットに入っていた財布しか、こっちに持ってこれていない。


 銀行にはお金が預けてあるけど、ATMなんぞこっちの世界にはない。さすがのキャンピーにも、そんなものは搭載していない。


 何でもありの楽しいキャンピングカーだけど、「キャンピングカー」って体裁は一応保たれてるようだ。


 ……話は戻って。


「あと5万円……かぁ……」


 5万が全財産だ。これが無くなると、愛しの相棒はただの鉄の塊となってしまう。……まあ、電気ガス水道は使えるけども。


 街に行くまでお金は節約しないといけない。し、節約したとしても、保つかどうか……。


「ま、そんときゃ、徒歩で向かえばいいか」


 車両は出し入れ自在だ。燃料がなくなったら、異空間に仕舞って、あとは歩けば良い。


 なんとかなりそうだ……。とはいえ、できれば快適なキャンピーでの旅がしたい。早く森を抜けたいな……。


「っと、燃料がそろそろ切れそうだ」


 キャンピングカーをいったん止める。


「燃料のチャージは……えっと、KAmizonでまず燃料を購入して……」


 そのときだった。


「ブボォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」


「……なんか、嫌な声」


 窓の外から、獣の鳴き声がした。顔を上げると……。


「な!? で、でっかい……イノシシ!?」


~~~~~~

黒猪ブラック・ボア

【レベル】65

【情報】黒い毛皮に覆われた巨大な猪型モンスター。非常に獰猛、その巨体に違わぬ突進力を持ち、危険度が高い

~~~~~~


 どうやらモンスターのようだ。しかし……レベル65?

 どれくらい強いんだろ……。こっちのレベル基準がわからないから……。


 でもポケ○ンでレベル65っていうと、まあまあ強くない?


「ブボォオオオオオオオオオオオオオオオオ!」


 黒猪ブラック・ボアがこっちめがけて、突撃してきた。あわわわ……。


「は、魔物ぶっ殺し光線(ハイ・ビーム)を……!」


 だが、私がライトを付けるよりもはやく、黒猪ブラック・ボアが突っ込んできた!

 まずい!


 敵による悪質タックルだ……!

 ぐしゃぁああ……!


「って……え? ええっ!? つ、潰れた……!?」


 ひぃ……イノシシがミンチに……!

 しかも血がフロントガラスにぃ~……って、あれ?


「血が……ガラスについてない……」


 よく見ると、フロントガラスから少し離れた部分が、血で汚れているのがわかる。


「な、なに……何が起きてるの……?」


 私はとりあえず運転席を出る。フロントガラスを、外からのぞき見る。……やっぱり、汚れてない。


 一方で、キャンピーから少し離れた場所へと向かう。

 空中に、血が付着している。私は……血に触れようとして、気付いた。


「なんか……見えない壁……? 的なものがある……?」


 ぐっぐっぐ、とそこを押しても、何か堅いものが押し返してくる感触があるのだ。


「車の前に見えない壁があって……それに、イノシシがぶつかったってこと……?」


 そういえば、と私は思い出す。


大灰狼グレート・ハウンドってやつが襲ってきたときも、車体は傷一つなかったな……」


 いくら現実世界の技術がすごかろうと、異世界の獣にぶつかって、無傷であるはずがない。

 今回のイノシシによるタックルもそうだ。正面からイノシシが激突しても、車体は傷一つつかなかった。


 見えない壁が……この車を守ってくれてる……。


「そうだ! 結界! 野外活動車キャンピングカーの!」


~~~~~~

結界(野外活動車キャンピングカー

【種別】常時発動型スキル/自動障壁

【効果】車体全体を包む不可視の障壁。

    物理・魔法を問わず、あらゆる害意ある攻撃を完全に防御する。

【制限】なし。

【動力】大気中の魔素マナを自動で利用するため、

    効果が剥がれることは決してない。

~~~~~~


 「そういや、あったね……野外活動車キャンピングカーに、結界機能……」


 いや、現実のキャンピングカーにはついてないけど。しかし結界搭載とか……すごいな……。


 あれ? どんな攻撃も防ぐって……やばくね? それ移動要塞じゃね……ねえ、キャンピー君、ねえ……。


 そのときだった。

 ガサガサッ……!


「きみ! 大丈夫かい! そっちに黒猪ブラック・ボアが……って、え……?」


「え……? ひ、人……?」


 ……森の茂みの奥から、鎧やらマントやらを着込んだ人たちが、現れたのだ。


 私も……そして、その人達も、ぽかーんとしてしまう……。


「君が……黒猪ブラック・ボア……倒したのかい……?」


 ……第一村人ならぬ、第一異世界人、発見。いや……私を召喚した人たちが、第一か……。


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― 新着の感想 ―
キャンピーがチート過ぎて、主人公が創意工夫する余地がない。今のところ驚いてるだけですが、街に行ったら行ったでまた色々驚くよね。どこへ行き何に驚くのかどこまで驚き続けるのか、楽しみです。
ネットバンキングになって無いだと! 随分なブラック企業だったのかな。
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