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第3話

 こりゃもう結婚確定ですよ。


 俺こういうのよく知ってるんですよ。


 こういうのはね、俺がカッコよく依頼を解決してマイちゃんが俺に惚れるキッカケになるんですよ。


 早く結婚してぇなぁ〜。


 結婚式に呼ぶ人はかなり少ないから恥ずかしい事になってしまうが、そんな事マイちゃんが気にするはずが無い。


 最悪人数が少なすぎたらレン抜きのレンの親族を足せば良いか。


 マイちゃんのウエディング姿が俺の脳みそに住み着いてしまっている。


 目を閉じればいつでも見ることが出来るからいつでも結婚が出来てしまう。


 じゃあ結婚しなくても良いじゃん!やったー!!


 

 さて、おふざけはこれまでにしておいて、現実に戻って考えてみたら土曜日の結果によって結婚出来るか出来ないかが変わってくる。


 だからそんな未来の事を考えていても意味がない。


 こんな幼稚な事しかしていないから俺はいつまで経っても彼女が出来ないんだよ。


 いい加減に現実を見ろよ!俺はもう84回フラれているんだぞ!


 その自分の甘さがこの結果なんだろ!いつになったら学ぶんだよ!


 土曜日の依頼が出来なかったらその後なんかある訳が無い。


 俺の悪い所が出てしまった。


 反省した俺が今考えるべき事は…、そうラッキースケベだ!


 そら、起こらない訳がない。


 だって主人公の俺とヒロインのマイちゃんが2人で森の中を探索するんだぜ?起こらない訳がない。


 だったら起こってしまった時の事を考え無いといけないよな。


 もし、起こったら……



 ーーーーーーーーーーー


 ーーーーーーー


 ーーーー


 ーー



 で、最後は結婚するという流れになる。


 これで土曜日は完璧だな!

 


 ***



〜土曜日〜


 

 目を開けた瞬間に分かった、今日の俺は絶好調だ。


 それもそうだ、俺はこの日のために体調を整えてきたからな。


 今日絶好調に持ってくるために逆算していたから当然の結果だ。


 ここで俺の豆知識を披露させてもらうとデートには最低でも30分より前には集合しておこう。


 まず、これが出来てないとモテる奴でもモテない。


 ジンくんって時間を守れてて偉い!結婚しよう!ってなる。


 これは誰でも出来るから結構おすすめだ。


 まぁ、他にも色々あるが一旦これだけにしておこうかな。


 じゃあ早速集合場所に行ってみよう!




 ***




 ごめんなさい、もう見えちゃってます。


 俺とマイちゃんのウエディングロードが。


 集合場所にはまだ誰もいないって事は俺が一番乗りってことだな。


「よっしゃー!いっちばんの…り」


「「え?」」


 反対方向からやって来たレンの野郎と目が合ってしまう。


 相変わらず気持ち悪い顔をしてやがる。


「なんでこんな早く来たんだよ」


「それはこっちのセリフだボケ」


「俺は意味が分かるだろ」


「なんだよ」


「こういう集合場所に早く来ればモテるからに決まってるだろ!」


 これだからモテない奴は…。


 思わず「やれやれ」って言いそうになったわ。


「あー、そうだよな」


 何だよ、わかってるじゃねぇか。


 なのになんでコイツは俺を可哀想な奴を見る目で見てくるんだ?


「で、お前はなんでこんなに早いんだよ」


「お前よりは早く来たかっただけだ」


 コイツ死ぬほど負けず嫌いじゃん。


「頼むからマイちゃんが来るまでどっか行っててくれない?」


 マイちゃんが来るまでコイツと2人きりとか本当に無理。


 俺もコイツもお互いがお互いの事が嫌いだから待ってる時間も苦痛で仕方ない。


 マイちゃんを待ってる時間は別に良いけど、コイツがいるから相殺されるんだよなぁ。


「お前がどっかいけ」


「ほら、金やるから時間潰してこいよ」


 俺は財布から金を出し、レンに差し出した。


「別に金に困ってるわけじゃない」


「ほら、クーポンも付けてやるから」


「クーポン付けても変わんねぇよ」


「じゃあどうやったらどっか行くんだよ」


「お前がどっか行け」


「は?お前がどっか行けよ」


「俺はここから動かないからな。あと、こっち見んな」


「わざわざお前のキモい顔なんか見るかよ。もうどっか行かなくて良いから存在消してろ。あ、元々存在感無いからそんな事しなくても良いよ」


「あ?」


「あ?」


 ……。


「「はぁ〜」」


 あと1時間くらいこいつといるのしんどいなぁとお互い同じタイミングで思ったのだろうな。


 


 しんど。






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