経緯とパズル〔2〕
ふと頭によぎる地図の塗り分け問題。
『これもしかして … 』
4色のパズルピース
そしてこの配色 …
「何か分かったのか!?」
『 … 恐らくですけど、
“ 四色定理 ”
じゃないですかね 、』
そうボクが言うと渡り廊下に響くくらい大きな声を上げて功さんが言う
「あー!!頭の突っかかりが取れました!」
目を大きく開け、納得、というポーズをする功さん
「これ、エレベーターの方に持って行けるか、?」
「分かりませんね … 」
「1度やって見ますか?」
功さんとしげさんが運ぼうとしてくれている
ボクは力がないからなんの助けにもならない …
どうしようかと迷っている時しげさんが放った
「そうだな…
ふまはパズルを解いててくれ」
その言葉に即返事を返す
『了解です』
2人を渡り廊下に残し、ボクは2人が居るエレベーターホールに着いた。
そういえば、ここは一体何階になるのだろうか。
渡り廊下があるとはいえ窓もなければここが本当に
“地上”にあるのかさえも疑わざるを得ない
パズルピースを眺めながら考え込んでいると
また嫌な音が鳴り出した
ガシャン … ミシミシミシッ…
「ぇあっ、やだっやだよぉ、、いたいっ痛いよお父さんっっ…」
拓馬くんが貼り付けられているエレベーターの扉が開く
見ていられなかった
未だ小学3年生だ体は小さく未熟
5cmは張り裂けそうになるだろうに …
『拓馬くん、待っててボクや君のお父さんも功さんも一緒に今助ける』
『もう少しの辛抱だよ、!』
「 … っうん、ぼくがんばる、っ」
目に薄ら涙を浮かべ痛みに耐える拓馬君を見ていられなくなりパズルピースの謎に集中する
これで残り20分になってしまったのか。
酷い罪悪感と焦る緊張に心が苛まれようとしていた所しげさんと功さんが額縁をもって来た
「こんなちっちぇえのにかなりの重さだぜ」
「はい…ヘトヘトですね、、」
『 … っ、しげさん、少し拓馬くんの所へ行ってあげてください … 』
「!おう、任せた。」
しげさんが拓馬くんの所へ行ったのを見届けたあと
即座に取り掛かる
「簡単に言うと四色定理は同じ色が、隣あってはいけない。でしたよね」
『そうです』
「手分けして入れていきましょう」
『はい!』
功さんと手分けをしてパズルピースを額縁にはめ込んでいく
半分が終わりかかろうとしたところでまた嫌な音が鳴る
ガシャン … ミシミシミシッ …
その音が聞こえ、功さんとボクは直ぐさまエレベーターの方を見た
開いているのは …… 拓馬くんの方だ
まずい、これはまずい状態になった
一刻も早く終わらせなければ…っ
「ぁ゛ぁッ、いたいっっおと、さん、っっいだいよぉっっ」
ボロボロと大粒の涙を流し痛みに耐える拓馬くん
それを見たしげさんがボク達の方に駆け寄ってきた
「っ、なにか手伝えることはないか?」
『!、今はめ込んでいるピースと同じ辺の長さのピースを探してくれませんか?』
「わかった」
痛がる息子を見ていられなくなったのだろうか
あまりにも遅すぎて手伝いに来たのか …
分からないが、
ただ何より人手が増えて助かっていることには間違いない
「あと8ピースだけです!」
『…っぇーっと、あ!わかった!』
「はめ込んでくれ!頼んだふま!!」
『はい!』
最後のピースを、はめ込んだ瞬間
砂時計が上から落ちてきたであろう巨石に破壊され、エレベーターの扉に貼り付けられていた2人が開放された
拓馬くんはお父さんであるしげさんに真っ先に駆け寄り泣きついていた
無理もないだろう … さっきまで苦痛に耐えていたのだから
「頭使いすぎましたね … 」
『そうですね … 』
脳を使い糖分が欲しくなっている
あ゛ー、ガムシロップ飲みたい 。
そんな疲れ果てたボクと功さんに駆け寄ってくるあいら
『無事で何より … 』
『痛くなかった?』
「うん、出来るなら、拓馬くん?だっけ」
「その子の分も私が引き受けたかったなって … 」
『そんなに思いつめないで、あいら』
『ボクらはまだもう1人探さないといけない人が居るんだから』
「そうだね」
拓馬くんをあやし終えたしげさんと拓馬くんがボク達の方に来た
「改めて自己紹介するか」
「そうですね」
『ボクは藤咲 ふまです、あいらと親友という関係値にいます、よろしくお願いします』
「私は北頭 あいらですふまの説明どうり親友ですよろしくお願いします」
「ぼくは宮町 拓馬です、よろしくです」
「俺は拓馬の父親宮町 茂だ、よろしく」
「僕は咲川 功ですよろしくお願いします」
一通り自己紹介が終わり、ボクはあいらに尋ねた
『ねぇあいら、エレベーターになんで貼り付けられることになったの?』
「 … ん 〜 、詳しくは覚えてないんだけど 、、」
―――――――――――――――――――――――
< あいら >
頭を殴られ頭痛が酷くなって目覚めた
ぼやける視界で辺りを見渡すと白い2畳ほどの大きさの部屋にいた
視線を近くにしていくと
手錠に首輪、そして横には“のの”が居た
ののはまだ寝息を立て寝ているようで無理やり起こすと不機嫌そうにこう言った
「なに、、?閉じ込められてるの?」
『そうみたいだよ』
「出る方法探さないと … 」
『うんそうだね』
2人で白い部屋の中を探してたら急にののが転けて
変なスイッチを押しちゃったっぽいんだけど
スイッチが押されてガスが出てきて 、
そこからの記憶が曖昧なんだよね
気が付いたらふま達がいた … みたいな
―――――――――――――――――――――――
< ふま >
『初めののと一緒に居たってこと?』
「うん」
こくりと頷きボクの目をまっすぐ見るあいら
ふと気になり拓馬くんを尋ねた
『拓馬くんも同じ感じだったの?』
「 … うん、」
しげさんの服をぎゅっと握りしめてボクの質問に答えてくれる
『という事は … 知らない人と一緒にいた … って事になるけど、、』
「そうなのか?拓馬」
「うん、お姉さんだったよ」
『そのお姉さんの姿覚えてる?』
「なんとなくなら…」
そう言ってくれた拓馬くんの頭を撫で
次の指示が来るまでフローリングに座っていた。
ジジッ …
[ 只今━━━━━━━━ ]
アナウンスが鳴り出した
パズルの謎(?)が解けて2人とも無事に解放されました
拓馬くんと一緒にいたお姉さんとは、、一体、、
どんどん文字数が増えていく…
頑張ります
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
キャラが増える一方で設定とか特に考えず見切り発車で書いているので、誤字脱字ありましたら報告よろしくお願いします…