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ジェネラリーナイト  作者: 星芽龍英
第1章 始まりの竜
6/70

第5話 力の片鱗

お待たせしました!


今回も短いです。

三話続けて短い話ですいません!

次話からは四千文字…くらいを目標にしますのでご容赦ください。


それでは第5話をお楽しみください。

 



 学院長室に戻ったエドバ、アルミス、アルメリアの3人は学院長室に備え付けてある時計からもう直ぐ12時をまわる事を知り、話し合った結果。学院の学食を食べることとなり、現在食堂に移動している最中である。



「今通り過ぎたのが医務室であっちがここの大講堂に繋がる道、前に見える一際大きい建物が食堂よ」



 意気揚々と人が7人程並んで歩いてもぶつからない廊下を歩くアルメリアを先頭にエドバとアルミスは食堂に案内されていた。



「よく迷いませんね」



 そうエドバが言うとアルメリアは行き良いよく振り返って当然と言わんばかりに言った。



「伊達に何万回も迷ってないわ!」

「そこ誇るところではないですからね……」



 エドバは頭を抱えたくなったが今更か…と割り切り。アルメリアのあとに続いき、歩くこと数分、食堂の入り口に付いた3人は食堂に入り、エドバはその広さに驚いた。



「聞いてはいましたが……アルメリア学院長……流石に広すぎでは?」

「やっぱりそう思う?私も初めて見た時は広すぎると思ったものよ……もう慣れたけれど」



 食堂の中は事業がまだ終わっていないのか生徒はいなく、食堂の奥がハッキリと見える。過度な装飾はされていないが生花や美術品がちらほらと飾られている。見回せば8人掛けや4人掛けの椅子と机が所狭しと並べてあり、軽く数えて200席を超えていた。



「2階もあるん…っ!!アルメリア学院長!早く席に行きましょう!」

「え?ああ……そうね!それじゃあ3階に急ぎましょうか」



 焦った声で催促するエドバに困惑したアルメリアだがエドバの横にいるアルミスを見てエドバが焦っているのに納得した。アルミスは食堂に広がっている美味しそうな料理の匂いでよだれが出ていた。これ以上待たせれば何をしでかすか分からない。そう思ったエドバとアルメリアは小走りで3階の個室へと行き、適当な料理をいち早く頼んで、来た料理からアルミスの前に置いていく。アルミスは目の前に置かれていく料理をキラキラとした目で見ながらエドバに聞いた。



「主……いい?いい?」



 食べてもいいか確認を取ってくるアルミスに苦笑しながらエドバがいいよ。と言った瞬間にアルミスは手掴みで料理を次々と平らげていく。その食べる勢いにアルメリアはどれだけお腹が空いていたんだと思わずにはいられなかった。



「それじゃあ私達も食べましょうか」

「そうですね」



 アルミスの様子を見つつ2人は手を合わせていただきます。と言い自分達も食事を始めた。


 テーブルに置かれてある料理はパンやパスタ、海藻を使ったサラダ、魔物の肉を焼いたステーキなどなど様々だ。



「美味しいですね」



 料理を一通り食べたエドバは料理の感想を言った。



「そうでしょう?何たって王家ご用達レストランのシェフが作ってるんだもの美味しくて当然だわ……まぁエドバ君が作る料理には負けるけど」



 そう言いアルメリアはエドバのことを見た。背後に何が言いたいか分かるわよね?と圧が掛かるがエドバはそれを意に介した様子もなく黙々と食べ続けた。その圧は食事が食べ終わる時まで続き、ごちそうさまとエドバが食事を終わらせたらアルメリアは諦めたのか圧は霧散した。



「はむ、あむ、はむ、あむ。ん〜〜〜!」



 一方のアルミスはゆっくりとだが料理を口の中いっぱいに頬張って幸せそうに食べている。それを見た他2人も微笑を浮かべる。



「幸せそうに食べるわね〜」

「そうですね。ん?」



 そこでエドバは違和感に気付く。



「アルメリア学院長、確かアルミスは手掴みで食べていました……よね?」

「えぇ、そうね。その筈だったけれど……フォーク…使ってるわね」



 手掴みで食べていたアルミスがフォークを使って食べていた。それは問題ではない、フォークを使って食べる事は至って普通の事だ。問題なのはどこからそのフォークを出したのかだ。元々置いてあったフォークはそのまま置いてある。ではアルミスが今手に持っているフォークはどこから出て来たかと言う疑問が浮かぶ。エドバはその疑問をアルミスに聞いた。



「アルミス、手に持っているフォークはどこから持って来たんだ?」

「はむ、ごっくん。ん?」



 小首を傾げながらも食事の手を止めないアルミスにエドバはああそうかこの子は記憶喪失だったと思い出し席を立ってアルミスの近くに行き、アルミスの頭に触れる前にアルメリアにちょっと待ちなさいと止められた。



「エドバ君今魔法を使おうとしたでしょ?」

「はい、行使しようとしましたけど?」



 それが何か?と言う視線でエドバはアルメリアを見た。そのエドバの様子にアルメリアはハァと溜め息をつき、エドバに止めた理由を話した。



「君はさっきまで魔力枯渇だったのよ。魔力もまだ回復してない状況で魔法を使ったら君の場合また魔力枯渇になるわよ」



 それを聞いたエドバは少し思案した後に大丈夫ですよとアルメリアに返し、アルメリアは何を言っても無駄だと分かり背もたれに寄りかかった。


 エドバはアルミスにちょっと待っててねと言い食事を止めさせて、疑問符を浮かべるアルミスの頭を触りながら魔法の詠唱をした。



「【記憶の海、軌跡の跡。それは生きた証であり、生物を成立する全て。後継(こうけい)の血筋は我に受け継がれている。ならば我も汝に軌跡を託そう】」



 その魔法は光と闇属性に分類されている。使用者の記憶を対象に譲渡する事ができる魔法。繊細な魔力制御が要求され、一歩間違えれば死に至る程の高度で危険な魔法だ。それをいとも容易く出来るエドバの魔力制御は異常とも言える。



「《メモリーギフト》」



 詠唱が終わりエドバは鍵言を紡いだ。紡がれた鍵言に呼応してエドバの手が黄緑に光り、その光はアルミスの頭にゆっくりと吸い込まれてゆく、それが数秒続き光りが収まった。


 エドバは確認のためアルミスの様子を見る。アルミスは難しい顔をしていたがエドバの視線に気付き話し出した。



「大丈夫だよ主……通常生活を送れる知識はもう覚えた」



 そう言いアルミスはニコッと笑みを見せてエドバとアルメリアが知りたかったことを話し始めた。








いかがでしたでしょうか。


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次回は4月1日の17時を予定としております。

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