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ジェネラリーナイト  作者: 星芽龍英
第1章 始まりの竜
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第40話 気に入った場所

お待たせしました!

ゴールデンウィーク投稿第1回目!

第40話をお楽しみください。



 




 「君の事は〜…なんて呼べばいいのかなぁ〜?」



 顔を上げたエドバに眠たそうな目で呼び方を聞くエクリテはエドバの近くにゆらゆらと歩き、木を背もたれにして地面に座った。



 「ご自由に呼んでもらって構いません」

 「あはは〜…堅苦しいなぁ〜…じぁ〜あ〜エドくん〜…?違うな〜…?」



 堅苦しい言葉を使うエドバはエクリテが自身の呼び方を決めている中、根元に再び座りエクリテが来て中断された昼食を食べるため、弁当箱の蓋を開けた。



 「…いただきます…」

 「エドちゃん…ドバくん…ん〜…良いの〜ないよ〜…ん?良い匂いがする〜…」



 呼び方を考えていたエクリテは匂いに釣られて、エドバの方を見るとお弁当を食べるエドバの姿が目に映った。エクリテに見つめられてもエドバは視線に気付かないのか、黙々と食べ続けていた。



 「ん〜、しょ、わぁ〜凄い〜!」



 痺れを切らしたエクリテは自ら動き、お弁当の中身を見る。お弁当の中身は茶色一色では無く、健康的でお米、卵焼き、トマト、玉ねぎとキャベツのサラダ、そして一口サイズのステーキが数個入っていた。それを見たエクリテの反応に気付きエドバは小さく会釈する。



 「自分で作ったの〜?」

 「…はい。自分で作りました」




 エクリテの質問にエドバは食べていた物を飲み込み終えてから答えた。その時エクリテのお腹が「く〜」となった。



 「…上げませんよ?」

 「こ、後輩に集らないよ〜」



 少し赤くなりつつ、エクリテは首を横に振る。それを横目にエドバはお弁当を食べていると丘の下の方から走って来る2人が見え、その後に4人が歩いて来ていた。



 「誰か来る様ですよ」



 最後の卵焼きを箸で摘みながらエドバはエクリテに言う。



 「そうみたいだね〜…肩借りてもい〜い?」

 「ダメですよ、あと腕も膝もダメです」



 コテンと頭を傾けながらエドバに肩を借りて良いか聞くエクリテだが、エドバは即座に拒否し、その後に来るであろう質問にも先周りして答えた。



 「むぅ〜ケチんぼぅ〜」

 「私達が誘う!」

 「いいえ!(わたくし)が誘いますわ!」



 先回りして答えられた事にエクリテは頬を膨らましていると校舎側から2人組が言い争いながら登って来た。



 「……」

 「ご馳走様でした」



 登って来た2人を見て明らかに雰囲気が変わり、立ち上がるエクリテに対してエドバは弁当箱を小バックの中にしまい、螺旋状の道に向かう。



 「レンスレッテはいつも通り食堂でサネット達と食べれば良いでしょう!」

 「それはネナさん達にも言えることではなくて!」



 道を無視し駆け上がって来たのはネナとレンスレッテだった。登って来てからも言い争いを続けるレンスレッテとネナは近付いて来るエクリテに気付いていない。



 「こんにちは、レンスレッテさん。ネナさん」

 「「ッ!こ(ご)、こんにちは(ご機嫌用)、エクリテ…先輩(様)…」」



 通る声で自身達の名前を呼ばれた2人は声が聞こえた方に視線を向け、そこで初めてエクリテがいた事に気付き、顔を青くさせた。



 「あれ?エドバさん?」

 「ソフィラスさん?それにララーシェさんにユネセシアさん、ミレーセさんまで…どうしたのでーー」



 エドバが言い終わる前に頂上から紫掛かった金色の炎が空へ上がった。



 「「「「あー、なるほど…」」」」



 その炎を見た4人は何が起こったのか分かったように遠い目をした。



 「という事はエドバさんはお姉ちゃんに会ったて事ですよね?」

 「ええ、とても眠そうにいらしてました」

 「ね、眠そうに…お姉ちゃんが迷惑掛けてすみません」



 頂上から下って来たのだから会わないはずも無いと考えて、エドバに眠そうだったと聞いて、ミレーセは姉のやらかした事を代わりに謝罪する。



 「いえ、大丈夫ですよ」

 「ところでーー」



 ミレーセが言葉を言おうとすると再び紫掛かった金色の炎が上がった。



 「あー…危険そうね…ミレーセさん、私達は先に行くわ、このまま放っておくと大変な事になりそうだから」

 「あ、私もすぐ行きます」



 再び上がった炎を見てレンスレッテとネナの安否を心配するユネセシアはララーシェとソフィラスを連れて頂上に上がって行く。



 「どの様な事をしたのか後日ちゃんと聞きに行きます。それでは」



 口早に要件を言い終え、お辞儀をして、ユネセシアの後を追い掛けて登って行く。



 「……」

 「果たしてここを選んだのは未練からか、それとも他の何かか…」



 丘に登る坂道の境に着いた時、近くの木陰から声がした。



 「…何の用ですか?アルメリア学院長」

 「心を読んで、言葉にした事は謝るわ、でも知っていて欲しかったのよ」

 「……」



 両手を上げて降参のポーズをエドバの目線が外れるまで上げ続け、エドバが目線を自身から外したのを確認し、手を下ろして歩きながら話し始めた。



 「あの子はあの日からずっと、この丘に来ては道の草花とあの木の手入れをしてるわ、もちろん今でも」

 「……」



 エドバは何も言わずに歩いてるが構わずアルメリアは続ける。



「あの子は強くなったわ、もう数年すれば()()()()()()に。その強さはここに入学する前から知れ渡っていて、英雄国、神聖国、そしてルフィフォ帝国。この3カ国から直々に招待状が届いた。もちろん、特待生としてね。でも彼女はそれを蹴った上でここに入学した。それは何だとエドバ君は思う?」

 「……それを私がもし答えて、今の状況が変わると本気で思っていますか?」



 それを聞いたアルメリアは「いいえ」と言って手を振りながら校舎に入って行った。


 それを見送ったエドバは振り返って丘を見た。



 「……()()()()()()……その候補なら()()1()()いますよね。アルメリア学院長」



 そう言ってエドバは丘に向かって空から落ちる青い稲妻を見つめた。





いかがでしたでしょうか。


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次回は5月4日の19時を予定としております。

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