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ジェネラリーナイト  作者: 星芽龍英
第1章 始まりの竜
39/70

第38話 聞きたい事

お待たせしました!


第38話をお楽しみください。



 




 殲滅戦(アナイアレイト)が決着し、勝者が決まった頃、第2訓練所に向かうための廊下を歩く、2つの影があった。



「お姉ちゃんをどうにかして真面目に働く様に出来ませんかね…どうしたら良いと思います?」



 顎に手を添えながら薄紫の髪をポニーテイルにした少女は、自身の目の前でだらけ切っていた実の姉の事を考えながら、隣を歩く同級生に意見を求めた。



「どうしたらいいか、か…エクレテ先輩はちゃんと自分の仕事を終わらせた上で休んでいるから私からは何も言えないよぅ〜…しかも頼んだ事はしっかりやってくれてるし…」



 話を振られた銀色の髪をした少女は冷静に分析して非の打ち所がない事を伝える。



「そこなんですよね…」



 それは分かっていたらしく薄紫の髪の少女は溜息を吐いた。



「お姉ちゃんの事を考えてても仕方ないか。そう言えばユネセシアさん、今日の事業ってアナイアレイトでしたよね?」



 ユネセシアと呼ばれた少女はその質問に「ええ、そうね」と言って続ける。



「でも、まだ戦っているのかな?」

「う〜ん、どうでしょう?最終局面ではなければ私達も入れるのですが…あ、そう言えば会いましたか?」



 しれっと途中参加を求めている辺りにユネセシアは苦笑いをしつつ「誰に?」と答えた。



「特待生ですよ、特待生」

「ああ、今日からここに来ているみたいね。ミレーセさんは会ったの?」



 ミレーセとユネセシアに呼ばれた薄紫の髪の少女は首を横に振った。



「例の事件のせいでまだ会えてないです、男性か女性かも知りません」

「噂で男性だって聞いたけど?」

「そうなんですか?」

「ええ、確か…中性的な顔立ちをしていて、髪の色は白に近い黄緑色で…瞳は銀色、それくらいかな?私が聞いたのは」



 ユネセシアは小耳に挟んだ話を思い出しながらミレーセに伝えていく。



「……髪の色は白に近い黄緑色に、銀色の瞳……」



 その特徴を聞いたミレーセは何か思い詰める様な顔をして、いつの間にか俯いていた顔を空へ向けた。



「どうしたの?」

「いえ、ただ、昔の事を思い出していただけです」

「そう?」



 一瞬見せた暗い表情をユネセシアは見逃さなかったが、第2訓練所に着いたからなのか、その事には触れずにドアを開けた。



「う、眩しい」

「ちょうど帰って来たところでしたね」



 ドアを開けた瞬間、中から転移の光が見えて2人は目を瞑る。



「帰って来た〜」

「負けたぁ…」

「あの魔法は一体何なの?」

「はいはーい。落ち着きましょうね〜」



 騒ぐ生徒達に声を掛けて落ち着かせているシルレを見て、無事アナイアレイトが終わった事を確認した。



「シルレ先生は通常運転ね」

「まぁ、マイペースな性格ですからね。ぁ………」



 いつも通りのシルレを見ていたユネセシアはミレーセの小さな声を聞き取ることは出来なかった。



「……やはり、そうなのですね……」




 ***




 アナイアレイト決着後、エドバ達はシルレの指示の下、1つの魔法陣に集められていた。その理由は言うまでもなく学院に帰るため。



「全員いますね〜」

「「「「「はい!」」」」」



 生徒達の返事を聞いたシルレは地面に描かれた魔法陣に魔力を流し、魔法陣を起動させる。


 行きはカウントダウンがあったが帰りはそれが無く一瞬で第2訓練所に帰って来た。



「お腹空いた…」

「同じく」

「あははは…まぁ、分かります」



 時刻は11時30分。お腹が空いてもおかしくはない時間で戦闘をした直後だ、仕方ないと言わざるを得ない。そんなネナ、ララーシェ、ソフィラスを他所にウェッナはルンルンだった。



「資金♪資金♪」



 それもそのはずで莫大な資金が必要な魔道具作製で、ある程度国から支援を受けられるのだから、魔道具作製者のウェッナがルンルンになるのも頷ける。



「「「その言葉やめてっ!ウェッナ (さん)っ!チキンにしか聞こえなくて余計お腹空くからっ!」」」

「どれだけ食い意地張ってるのよ…そう思わない?エドバ」

「「「今のウェッナ (さん)には言われたく無い (です)ッ!」」」

「あはは……」



 ウェッナに話を振られたエドバは苦笑いするしかなかった。するとそこにアナイアレイトには居なかった2人の生徒が歩いて来た。それに気付きエドバはその2人の方へ体を向けた。



「初めまして、お2人とも、知っているかもしれませんが、私の名前はエドバです」

「っ…」

「初めまして、エドバさん、私はユネセシア・アンジェルースです」

「私はミレーセ、ミレーセ・リッターオルデンです」



 エドバから自分の名前を言い始めた。その時、ミレーセが僅かに体を震わせたが気にする者はいなく、ユネセシア、ミレーセの順にエドバと言葉を交わした。



「ユネセシアさんとミレーセさんですね。これから1年よろしくお願いします」

「こちらこそ、よろしくお願いします」

「よろしくお願いします……1年?それってどうーー」

「では、皆さ〜ん、教室に戻りますよ〜」



 エドバの一言に違和感を覚えたミレーセはエドバに質問しようとしたがシルレの言葉に遮られてしまい、言葉がエドバに届くことは無かった。



「は〜い。じゃ行こ、ララちゃん」

「そうだね」

「じゃあ、私は研究室に……」

「何を言ってるのかなぁ?ウェッナさん、貴女も教室に行くのっ!」

「ちょっ!待って!首根っこ引っ張らないでっ!首しまって死ぬってッ!」



 他の生徒と一緒にネナとララーシェは教室に行き、授業を抜け出して研究室に行こうとしたウェッナを捕まえて連れて行く、ユネセシア。



「嵐だなぁ、ウェッナさんは…」



 それを見たエドバの心境は嵐が去った静けさの様に静かだった。



「さて、私も教室に戻りましょうか」

「そうですわね!」

「なんでレンスレッテさんはここに居るの?」

「それはこっちのセリフですわ。ミレーセさん」

「「……」」



 残ったのはエドバ、レンスレッテ、ミレーセの3人だけだった。



「(それは私のセリフですよ…2人とも…)」





いかがでしたでしょうか。


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次回は4月27日の19時を予定としております。

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