第24話 ウェッナ・イマジクト
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第24話をお楽しみください。
「いえ〜い、ララちゃんと一緒のチームだ〜」
「そうだね。だからってサボらせないよ?」
燥ぐネナにララーシェの冷たい声が刺さった。
「うっ、サ、サボるわけないじゃん……」
そんなやり取りを少し離れた場所からエドバ、ウェッナ、ソフィラスの3人は横目で見ていた。
「ネナさんの声がどんどん小さくなって行きますね」
「ソフィラス様、あっちは放って置いて良いわ、いつもの事だし。それよりこの悪意しか感じられないチーム編成…シルレ教諭の話が始まる前の集団で別れたって感じね」
人数は30人。各チームの人数振り分けはこうだ。赤8人。青8人。黄色9人。そしてが緑5人。
「そうですね。団体戦と聞いていましたからてっきり二つに別れるのかと思っていました」
「2つに別れる時もありますよ。まぁそれは一度しかありませんでしたけど…」
「あの団体戦は団体戦と呼べる物ではなかったわよ…言うなれば学院生徒過半数対ユネセシア1人の戦闘」
「…そんなことがあったんですね」
ウェッナの言葉にソフィラスは苦笑をしてなんの事かわからないであろうエドバに簡単に説明した。
「入学の翌日にユネセシアさんと言う人が生徒会に入りたいと生徒会長のエクリテさんに言ってエクリテさんは即OKを出したんですけど、それに反対する人達が現れて、その人達と戦ったんですよ」
「どっちが勝ったんですか?」
「それはですね…」
「エドバ、ソフィラス様。その話は授業の後にして作戦を考えましょう。ネナ〜、ララーシェ〜」
「それもそうですね」と思った2人は話を止め、ウェッナはネナとララーシェを呼んだ。
「は〜いっと、呼んだ?」
「作戦会議ですね?ウェッナ」
またララーシェの手を引っ張ってネナが走って来た。呼ばれた意図に気付いていないネナの変わりにララーシェが確認した。
「そうよ」
「へぇ〜あのウェッナが自ら作戦会議ね〜」
「この人数の不利で勝ったら、魔道具作製の資金がある程度国から降りる様になるのよ!」
「お!それは燃えるわ、け…だ……え?国から!?」
辺りに響く程の大声をだしたネナはエドバの手を取って壁側に走った。
「ちょちょちょ!どういう事ですか!これもあれですか!?」
「落ち着いてください」
壁側に連れて来られたエドバは冷静に現状を言った。
「あの2人がいない時点で予想はしていましたよ」
「はえ〜。凄いですね。でこれからどうしますか?」
「普通に戦うだけです」
そうネナに言ったエドバはスタスタとウェッナ達の所へ歩いて行く。
「…気付いていないの?この圧に?」
残されたネナは他チームから放たれる圧を感じながらエドバに付いて行く。
「話は進みましたか?」
「ええ、その前にエドバは殲滅戦のルールを知っているかしら?」
「はい!知りません!」
エドバが答えようとしたら後ろから手を上げる者がいた。
「…ネナには聞いていないわよ…と言うかネナは知らないのね」
「はい!知りません!」
「連呼しなくて良いわ…全く…エドバはどうなの?」
「ある程度は知っていますが細かな事は…」
「わかったわ、ルール自体そんなに難しく無いから早く終わるわ。じゃあ、確認も兼ねて説明するわね」
「はい!知りません!」
「ネナ…もう良いわ、止めて」
ネナの「はい!知りません!」に頭を抱えながらウェッナはアナイアレイトの説明を始めた。
「アナイアレイトは5人から最大30人でチームを組んで戦う実戦を想定した団体戦。勝利条件は1つ。敵チーム全員をダウンエリアに転移させれば勝利。ダウンエリアに転移させる方法は命の危機に瀕する状態に陥いる事と倒れて5分身動きが無かった場合。あと腕章に魔力を流して降伏って言えば自分の意思でダウンエリアに転移も出来るわ。そして最後、自身が持てる全ての剣技や魔法、契約した存在の能力を使用して良い。」
「要するに全力で敵を叩き潰して全滅させれば良いって事?」
ネナの問いにウェッナは「そうなるわ」と返し「でも」と続けた。
「1つ注意して欲しいわ。もし腕や足を切断された場合ーー」
「一生無くなる」
「はぁ〜。そんなわけないじゃない。無くならないわ。切断された痛みもないし、切断された瞬間エクストラヒールが発動して切り傷なんて残らないわよ」
「へぇ〜そうなんだ!」
「本当に知らないのね…」
ネナの割り込みの言葉に呆れながら話を続ける。
「切断された場合その部位に重力魔法が掛けられるわ」
「重力魔法?」
「そうよ」
ララーシェの言葉に頷き、例を話した。
「例えば左足が斬られた場合、左足にグラビティーが常に掛かる様になっているわ。グラビティーには3段階あって、1段階目はちょっと重いな程度。2段階目は普通に走れない程の重さ。3段階目は足を引きずるしか無くなる程の重さになるわ。腕も基本同じだけど何かを持つ時にその何かの重さが倍になる。3段階目だと100倍になるわ」
「100倍になるの!?それは知らなかった。石ころでも凄い重そう…」
「重力魔法を直す?解除する?方法はあるの?」
100倍と聞いて驚くララーシェを横目にネナはウェッナに質問する。
「あるわ。ハイヒール以上の回復魔法を使えばグラビティーは自動的に消えるわ。他に質問はないかしら?ないなら作戦会議に移るわよ」
「ないで〜す」
「「「ありません」」」
質問がないか確認したウェッナはエドバに向けて言った。
「では、リーダー。後はお願いします」
「「「え?」」」
「わ、わかりました…」
まるで執事の様な礼でリーダーであるエドバにバトンを渡すウェッナに一同騒然である。
「え?ウェッナがそのまま話するんじゃないの?」
「何を言っているのネナ?作戦の話はリーダーにしてもらわないといけないわ」
「ええ……あんだけやる気見せてたのは一体なに……」
「(ふふ、魔道具の説明はやっぱり楽しいわ。うん、これが私。ウェッナ・イマジクト)」
いかがでしたでしょうか。
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次回は10月21日の17時を予定としております。




