第11話 勝敗の結果
お待たせしました!
ゴールデンウィーク記念投稿第3回目!
第11話をお楽しみください!
アルメリアの試合終了の言葉が聞こえてエドバは持っていた剣を消して深く深呼吸をしている。一方のレンスレッテは結界が壊れたあとその場で姿勢を崩したままエドバを見つめていた。そんな2人にアルメリアとバリスホートは拍手をしながら近づく。
「2人とも素晴らしい試合だったわ、まさにせいさーーぐむっ!」
「素晴らしい戦いだったっ!どうだ、エドバ君、是非我が娘レッテをつーーもごっ!」
アルメリアとバリスホートの言葉が最後まで言われることはなく、高速で飛んで来た何かによって口が塞がれた。
「ムグ、ムグ、んくん。味と触感からしてマシュマロね……でもなんで突然マシュマロが……いえ、そもそも口の中にマシュマロをピンポイントで入れれる人、私1人しか知らないわよ……」
冷静に放り込まれた物を分析したアルメリアはマシュマロを口に放り込める人物を見た。それに釣られバリスホートもその人物を見た。
「なにか?」
視線を向けたのは人型に戻ったアルミスの隣にいるエドバだ。エドバは2人の視線に気付くと笑顔を見せた。だが目が笑っていない。ちなみにアルミスは幸せそうにマシュマロを食べている。
「あ、いえ、ええ〜と、なんでここにマシュマロが?」
恐る恐るといった様子でアルメリアがどうしてマシュマロがここにあるのかエドバに聞いた。聞かれたエドバはその笑顔を崩さず答えた。
「バリスホート士爵を待っている間に食堂の購買で買っていたんです。こうやってアルミスに食べてもらうために。あと自分用にも買っていたんです。誰かとシェアするために…ね。良かったら、どうです?」
「「いえ、大丈夫です。もうお腹いっぱいです」」
「そうですか、残念です」
ふふふと不適な笑みを見せたエドバはその笑みのままマシュマロを手に取って口に運んだ。アルメリアとバリスホートには最後の方はもはや脅しのように聞こえ、顔を青ざめさせるのだった。
あれからしばらくしてアルメリアとバリスホートはなんとか平常に戻ったがレンスレッテは未だ上の空だ。いいや、少し違っていた。終始エドバを見つめていたかと思えば何かを考えるように腕を組んでいた。契約精霊のニヒナが話し掛けても反応はない。
「レッテ、聞こえますか〜、レ〜ッテ〜。ダメです、全然反応してくれません」
困ったように肩を落とすニヒナを見てアルメリアは教えるように言った。なぜか自慢げに。
「恋は突然よ、ハートをひと突ーー」
「ア〜ル〜メ〜リ〜ア〜が〜く〜い〜ん〜ちょ〜う〜?燃やすのどれがいいか選びましょうか〜」
「すみませんでしゃばりましたっ!だからそれだけはやめてくださいっ!」
そんな2人を見慣れているのかバリスホートは見て見ぬ振りをしてレンスレッテとニヒナの近くに歩いて行く。
「ニヒナ、レッテの思考を読み取れないのか?」
バリスホートの言葉にニヒナは顎に指を当てながらうーんと考え込む動作をするがお手上げといった様子で肩をすくめた。
「無理でした。いえ、なんとなくわかるんですけど、レッテの意識が自身に向いてる時はあまり読み取れないんですよ〜」
「そうか……」
「ところでバリスホート様、彼は一体何者です?」
打って変わってニヒナはバリスホートにエドバのことを聞いた。
「彼?ああ、エドバ君のことか」
「そうです!それで彼はーー」
「エドバ様と言うお名前なのですねっ!」
エドバの名前を出したらそれまでなにも反応がなかったレンスレッテがバッと立ち上がりバリスホートに詰め寄った。それにバリスホートは少々驚いたが落ち着いて話した。
「あ、ああ、彼の名前はエドバ。時折りアルメリア殿が呼んでいたが……聞いてなかったのか?と言うかなぜ様付けに?……」
「ああっ私とした事がお仕えするお方のお名前を聞き流してしまうなんてッ!」
話を聞いたレンスレッテは自分の世界を展開したが次のバリスホートの言葉で崩れ落ちた。
「残念だがレッテがエドバ君の従者になることはなくなった」
「なぜですの!?負けたのはっむ〜っ!む〜っ!」
「そうなんですか?」
反論しようとしたレンスレッテの口をニヒナが塞ぎ、バリスホートに続きを聞いた。
「バリスホート卿、そこから先は私が伝えます」
「ふむ、そうですな。ではお願いします」
気を取り直したのかアルメリアはエドバ、アルミスと共にレンスレッテ達の元まで歩いて来て、バリスホートの代わりに話した。
「今回の結界破壊のルールは先に結界を破壊した方が勝利。ですがエドバ君は光りの輪に触れれば即刻負けというルール」
「と言うことは触れていたんですか?」
ニヒナが次の言葉を予想してアルメリアに聞いた。
「ええ、丁度レンスレッテさんの結界を破壊すると同時にエドバ君の爪先が光りの輪に触れたわ……」
「そうですか。それで勝敗の方は?」
ニヒナのその言葉にアルメリアは深く溜め息を吐いて答えた。
「引き分けよ。全く本当に……これじゃなんのためにハンデを付けたのか、わからなくなって来たわ……」
「それじゃ勝負の賭け事はどうなりますか?」
「そうですわっ!どうなりますのっ!アルメリア様っ!」
賭けのことを思い出したレンスレッテはアルメリアに食い気味に聞いた。
「普通は無効、ですがエドバ君とレンスレッテさんが望めば有効にーー」
「望みますわっ!」
アルメリアの言葉を途中で遮って賭けの有効化を望んだ。それを聞いたアルメリアは笑みエドバを見た。その視線に気付いたエドバは無表情でアルメリアに言った。
「わかっているでしょう?アルメリア学院長なら私の回答が」
「そうね、どうせエドバ君は無効のままでしょう?」
「どうしてなのですかっ!エドバ様!」
エドバの答えを聞いたレンスレッテはエドバに詰め寄った。
「私これでも家事は得意なのですっ!」
「レンスレッテ嬢、私は従者なんて必要ありません」
「そ、そうですか……」
エドバはハッキリとレンスレッテに言い、レンスレッテは項垂れたがエドバの言葉は終わっていない。
「ですが、レンスレッテ嬢がどうしてもと望まれるのであれば明日、学院を案内していただけますか?」
「喜んで案内させていただきますわっ!」
それを見たバリスホートはなんとも言えない表情でアルメリアに言った。
「あしらい方が上がってません?」
それを聞いたアルメリアはあはははと苦笑するしかないのだった。
いかがでしたでしょうか。
質問や感想、コメント、改竄点などを頂けると嬉しいです!
下の⭐︎を押して評価、応援、ブックマークに追加をして頂けると幸いです。
次回は明日。5月6日の17時を予定としております。




