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電光怪人チェイン〜ヒーローになりたい僕と26のチートな力〜  作者: 蒲竹等泰
第6話 復帰、僕の日常
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第6話 その2

「小説には比喩を入れるべきだ!」

「皆の知っているもの、他の小説にて使われたものを使えば少なく、しつこくない文章でわかりやすく相手に実物をイメージさせられる!」


「いいや、素人の比喩など伝わり難くなるだけだね」

「しっかりと1から10までとは言わずとも70%はしっかりと文字で示すべきだ」


「だからその70%をこの一文で示せるんだろうが」


「じゃあ君は白魚とは何かわかっているのかね?」


「あ?あ~、白魚」

「白魚っ……てぇたらあれよ」

「そう、鯛、鯛の事だ!」


「それはただの白身魚だ」

「ほ~らみろ、イメージできてないじゃないか!」


「そういうのは過去に作られた作品の描写と、書かれたイラストからわかるだろ!」


「甘いね!小説内では細工物のような金の髪とか記されてたメインヒロインを押しのけて一巻のイラストになったツインテ幼なじみの髪色は茶色だったぞ!」


「あいつはちゃんと後半とかアニメで金髪だっただろ!」

「というか色鉛筆の金はあんな色だ!」


白熱しているな、


今回の議題は

「相手にイメージさせる上で比喩の多用」

について賛成もしくは反対の立場で競い合っている。


あ、ついでに言うと「白魚」とはシラスなどの白い稚魚のことを言うらしい(今調べた)

これって茹でる前と後どっちのことなのかな?

僕的には茹でた後の方が白いイメージあるけど……


「あの~、早太君?」


「何?」


「そもそもディベートとは何ですか?」


「え、いまさら!?」

「もう1班目終わるよ……?」


「いやぁ、あると思ってたんですよルール説明」


ああ、なるほど。

と僕は頷く。

しかし……僕も詳しくはない、最後にやったのはたしか、中等部の2年の頃にメロスの友となるかセリヌンティウスの友になるかのディベートだった気がする。


「え~っとディベートってのはね……」


僕は数秒考える。

……正直説明できない。

だって僕が最後にルール説明されたの中学の時だし、

内容はたしか……

「メロスとセリヌンティウス友人になるならどっち?」だった気がする。

……そのときの僕は、中二病だったからなぁ

あぁ、思い出したくない記憶がぁ……


って、違う違う、説明説明……

う~ん、ここは主観と偏見たっぷりにでもしっかりと説明しないとね。

え~っとぉ……


「一つの議題に対して賛成側と反対側の意見に立って自身の意見はこういうデータから正しい……というか、

まあ、どっちの意見の方が()()()()()()、投票の瞬間の一分間だけでもこちらの意見の方が正しいと思わせる」

「まあ、そういう目的の下で議論する……まあ、ゲーム……かな?」


「なにか偏ったものを感じる説明ですね」


「……正直嫌いなんだよねディベート」

「YESorNOの二択を迫りってくるのが」

「あと、データ求めてくる奴」

「意見の出し合いなんだから感想言って何が悪いんだよ」


「おい、本郷」

「ディベート中にそういうことを言うな」


「すいません」


先生に叱られる。


「まあ、データが信用できないっていうのは同意ですけどね」


隣に座るはるか昔を生きた女はそう呟く。


「そうなの?意外だな」


「そうですか?」

「私1つの対象に対してのみデータは好きなんです」

「どれだけ結果が良くなったか、はたまた悪くなったかがわかるので」

「でも……世界のたかだか数百人の統計が全人類の統計として扱われるのは嫌ですね、結果がズレるので」


「……元学者としての感想?」


「ええ、まあそうですね」


あのプレートやこの戦いのシステムは彼女達電脳が作った、彼女はあの日そう言った。


何で作ったのかは忘れたらしいけど、

それを作るためにあらゆる情報をデータ化するためそれに詳しい大量の人材……

つまり数多の分野の学者や研究者を集められたらしい。


自分達の正体もいまいち思い出せないらしいが、

十中八九この人格はそのときの研究者のものらしい。


しかし人類史が一周する前の記憶ねぇ……

正直彼女達がそれらを思い出せるとは僕には微塵も思えないんだけど……

覚えてる電脳(やつ)もいるのかな……?


「……というか、どうして僕には敬語なの?」


「一応契約相手ですし」


「勘違いされかねないから止めて」


「……だね、そうするよ」

「じゃあ今日からは早太君と呼びますね」


「うん、そうして」


「お前ら何の話をしてるんだ、ちゃんと聞け」


「「すいません」」


「では次の議論、【前作の主要人物を出す行為について賛成蚊柱か】ディベート開始してください」




「はぁ~、のど痛い」


「お疲れ」


「おう、さんきゅ~」


僕の差し出した冷やし飴ドリンクを友崎は受け取り口をつける。


「あ~旨い、けどそろそろ飲み納めだな」


「飲むのお前くらいだけどな」


「そうか?冬場は缶の奴が事務室で人気らしいぞ?」

「ストーブで温めて飲むんだとか」

「うちストーブ無いけど」


「まあ、普通冬とか風邪のときに飲むもんだしね」


「生姜がそういうもんだからなぁ」


僕はコーヒーのプルタブを開ける。


現在票の集計中、

僕らは教室に戻され各々自由に過ごしている。


………彼女を除いては。


「ねぇねぇ、メイギさんって午後予定ある?」

「よかったら一緒に出かけない?」


「それなら俺が案内するよ」


「いやいや、女の子同士の方が行きやすいって」

「私と行こうよ」



う~ん、相変わらずの蚊柱っぷり。

惚れ惚れするね。


「不思議だよなぁ、もしかして魅了の瞳でも持ってんじゃないか?」

「俺朝のHR以降一度も顔見てないぜ?」


「さあ、どっちかというと魔性の顔かもね〜」

「いやぁ、でも、窮屈そうだね彼女」


僕はコーヒーを机に置きながら言う。

すると興味深げに眺めていた彼がこちらを見て問う。


「助けないのか?」


「何で?」


僕はポカンとした顔で問う。


「知り合いなんだろお前ら」


うわ、バレてらぁ。


「………う~ん、うん、まぁ」 

「よく気づいたね」


「気付くだろ、自己紹介も無くあんな仲良く話してたら」


「仲良く……?」

「まぁ、少なくとも一方通行ではなかったかもね」


「いやいや普通に考えてコミュニケーションの第一歩はキャッチボールだぜ?」

「砲丸投げしてんじゃないんだからさ、ちゃんと聞かないといけないと思うんだよね、俺は」


「まあ、わかるけど……」


「で、助けないのか?」


「………あん中に入れと?」


「キャラじゃねぇな」


「そういう問題でも無いけど……まあ、そういうこと」


「まあ助けなくても大丈夫だろ、漫画みたいに憎き敵のように彼女を見ている女子もいないし」


不思議なもので皆彼女に対して好感度MAXかのように優しく笑顔で接している。

……というか、どちらかというと彼女に好かれたいオーラが増し増しなのだ。


(変なフェロモンでも出てるのかね……?)

(あんなプレートから出てきたのを知ってる僕からしたら得体の知れない怪物なんだけどねぇ)


僕は再びコーヒーに口を付け……


S(・・・)


「ん?」


O(---)


「何の音だ?」


「何が?」


S(・・・)


「いや、このカッ、カッ、カッみたいな音だよ」


「うん?しないぞそんなの」


「えぇ、そう?」


二人して耳を澄ます。


(カッカッカッ、ツーツーツー、カッカッカッ!)

(カッカッカッ!ツーツーツー!カッカッカッ!)


「するよやっぱり!」


「しねぇよやっぱり!」


立ち上がって僕は言う。

立ち上がらずに彼は言う。


(やっと気付きましたね!)


僕は蚊柱に振り返る。


(……アル?)


(はい!アルです、助けてください)


「どうしたぁ?」


「いや、やっぱり気のせいだわ」


僕は向き直り席につく。


(気のせいじゃないですよ!?)


頭に焦った声が響く。

……案外うるさいなぁ


(わかってるよ、じっと見てても不自然でしょ)


(ああ、なるほど確かにそうかも?)


(さて……どうやって助けるかなぁ……)

(正面からはキャラじゃないしなぁ………)

(……あ、それを言うならガラか)


(どうでもいいでしょそれは!)

(来てくださいよ正面から!)

(じゃないとこっちから行きますよ!?)


「え、それは困る」


「ん?」


「あ、ごめん寝ぼけてた」


「寝てないのにか!?」


(………う~ん、あ?)

(いや簡単じゃね?)


(どうするの?)


(いや、だってさ)

(アル僕の下に転移できるじゃん)


(……あ)

(そうでした)

(………でも、急に転移するわけにも)


(いや、だから授業が終わったら僕がさっさと校外に出て路地裏で転移すればいいんじゃない?)


(ですから私の方です!)


(トイレにでも逃げ込めば?)


(でも、急にトイレから消失は不自然だよ!)


(一瞬目をそらさせるようなことを廊下でするからその隙に帰ってたってことにしよう)


(なるほど……賢いですね、それでいきましょう!)


(君……僕より数倍賢いはずだよね……?)



「友崎」


「ん、なんだぁ?」


「ちょっと寄るとこ思い出したから今日の現地集合でいいかな?」


「え~大丈夫かぁ?」

「お前携帯持ってないじゃん、寄り道くらい付き合うぜ?」


「大丈夫大丈夫、そんなにかかんないからむしろ追いつけるかもだし」


「追いつけるかもって……」

「お前が一緒じゃないなら普通のルート通るぜ俺」


「あぁ、そうか……じゃあ、最寄り公園のベンチは?」


「まあそこなら迷わないか」

「いいぜ、それで」


「ありがとう」


そう言うと僕は缶コーヒーを飲み干した。

チェインvsプロトエンジンの決着を少し変更しました。

前よりは納得のいくものになってる……と思います。

ぜひ見てください。

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