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電光怪人チェイン〜ヒーローになりたい僕と26のチートな力〜  作者: 蒲竹等泰
第15話 起動せよ夢見る機械
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第15話その6

「じゃあ、いきますよ」


「手伝おうか?」


壁の大穴に立つ背中にチェインは問う。


「………う〜ん、今は遠慮します」

「私の今の性能は未知数です、万が一も考えてまずは1人で行くのが最適かと」


「………大丈夫?」


「はい、私、強くなりました」

「だから、見ていてください」

「私の!戦闘を!」


マキナ、跳ぶ。


ここから幹線道路は数十メートル、

かつほぼ水平、

もはやバッタの脚力があろうとも届かない


しかし


ガションガションガション、

音を立て

彼と同時に幹線道路から跳ぶ存在あり。


「スパイダー!?」


それは彼がいつも使っていたマニュピレータ

脳波との接続部分が壊れたためパージされて

道路に転がっていたはずの……


『なんかキモいです!』


「彼が操ってるのか?」


あの装置には自動可動どころか遠隔操作機能も備わっていない、

しかし明らかにあの四本脚は勝手に動いている。


足を器用に曲げ、跳び、彼の背中に貼り付く。


(…………あれ、そういやなんでくっつくんだ?)

(専用のコネクタをつけておく必要があったよな?)

(まさかどんな機械でも構造を無視して使えるのか?)


吐き出した糸はあいも変わらず頑丈で

彼を幹線の下をスパイダーマンのようにくぐり抜け

反対側から幹線道路に着地する。


『…………』


バイクを起こそうとしていたタイフーンの

存在しない瞳が

『なんだコイツ』

と言っているかのように感じる。


「バイク、無事だったんだ」


『わざわざ拾いに行ったみたいですし』

『もしかしたら契約者のバイクに上から能力を被せたものなのかもしれませんね』


「あぁ〜、なんか覚えがあるわ」

「もしかしたらあれの素体、VMAXかもね」


『SL3かもですよ?』


「………それ、なんの素体だっけ?」



っと、ようやく戦闘が開始する。


マキナの人差し指による挑発のジェスチャー、


そんなのに怪物が乗るわけ………


ブロロロンッ!!


残念、乗ったのはバイクの方でした。


勝手に火の入ったバイクは走り出し

またがろうとしていたタイフーンは哀れにもまた体勢を崩し道路に転がる。


「………」


続いて空を殴るジェスチャー


突っ込んでくる無人トラック!


『Ty!?』


流石に15tを優に超える物体の急な来訪を弾丸よけ程度の風で流すことはできず、


ベキョ


本日三度目の車両事故


(やっぱ、車って怖いな……いや、うん、ここらへんに関しては使う奴が悪いとはわかるけど)


さらにもう一発空拳、


25t


ありゃ、トラックじゃないだろもはや


『………t!』


それをタイフーンは右手からの豪風で数秒抑え

左手の動きとともに生じた風の斬撃でトラックの右前輪を破壊する。


まっすぐ進めなくなったトラックはやがてバランスを崩し、幹線道路の壁を破壊しながら

退路を塞ぐ形で停止する。


『……………』


退路を断つ巨大を見て、

怪物は何を思うのか

わからない

もしかしたら、もう車による攻撃は無いと安心しているのかもしれない。


ピシャッ!



一切予備動作の無い閃光!


だがその行く手は

タチバナの砲撃によって阻まれる。

起こる爆炎

広がる黒煙


『爆発至近距離でもろに受けましたよ!?』


アルは動揺する

しかし


「杞憂でしょ」


何事もなく、怯むこともなく

敵との距離を詰める彼の姿を

チェインははっきりと捉えていた。


流石の耐久力


タチバナのカメラアイの光を見れば

自動援護モードではないとわかる。


(あそこまで正確な砲撃も命令できるのか)


風の槍を躱し

一言も述べずともその手に渡された銃が

無数の弾丸を射出する。


(要請する必要がない上、正確)

(おかげで隙を少しでも減らせているのか……)

(でも、やっぱりバリアは今だ健在)


互い

一発一発では埒が明かない

そう思ったのだろう。


タイフーンはその細い右腕を天に掲げる


空が捻れる


1つ2つでない


オロチのように8つ、

風の渦が雨や雷を纏い現れる。


『必殺技っぽいの来たぁ!』


「テンション高い、頭に響く!」


『あ、すみません』


(しかしまじで必殺技みたいだな……)

(彼、あれをどうするんだろう?)


その手、振り下ろされる。


それより早く、

マキナの手には次なる銃が握られている。


肩より爆ぜる右腕


向けられた銃口


白虎の牙は、鋭い。

風の鎧なんて簡単に噛み砕く。


弾丸は怪物の細い関節を噛み砕き

容易く引きちぎったのだ。


(結構重めの狙撃銃だぞ?それを片手で狙うこと無くこの至近距離であの場所に当てる!?)

(恐ろしい程に正確……そして実に機械的)

(そういう能力もあるのか……?)


突然の負傷に集中を断絶されたタイフーンは

竜を維持できずあえなく霧散させる。


『……………』


落ちた腕だけは風が受け止めていたらしく

道路に落ちることすら無くくっつき修復される。


その間一切マキナから目を離さない。

その間マキナはボルトを引く


丁寧で正確で流れる作業のように

弾丸を装填する

迅速にそしてまさに機械的に


排出されたからの薬莢が

重力に逆らわず……




キン


薬莢の跳ねる音が白虎の銃声にかき消される。


その弾丸タイフーンを擦ること無く通り過ぎる。


今まで離していた距離は風のように詰められ

風に肉付けされた骸骨は

マキナの腹に重い拳一発もろにねじ込んだ。


「ぐっ…」


速いし重い


……もはや敵は骸骨ではない、


目に見えるほどに勢い強い風はもはや奴の肉のよう

その外見、もはや台風人間

…………いや、あれはもはや



「『風神』」



「っ!」


敵の振り降ろす蹴りを白虎で受ける。


「…………!」


彼はとっさに銃を離す

その瞬間


ピシャッ!


銃に大量の電撃が流れ

火花を散らして発光する。



「サポートやっぱ、しようかぁっ!!」


チェインが叫ぶ、


「大丈夫でぇーす!」


しかし彼もまた大声で断る。


「大丈夫って……どうする気なんだ?」


二撃目スパイダーのアームが受け

それと同時にパージ


体への伝導を防ぐ狙いか、


体勢の崩れた敵に向けて

蜘蛛の糸でこっそり引き寄せていた玄武を構え引き金を引く。


しかし


「当たらないっ………!」


マキナは思わず小さく嘆く

敵は地面を蹴ることすら無く

空を駆け抜け

加速を止めず

4、50程の弾丸全てを躱す。

もはや風で弾をそらす必要すら無いらしい。


(まじでどうする気なんだ……?)

(正直サポートしたくてたまらないんだけど……)

(彼が決定したことは尊重したいし……)




かまいたちがしつこく供給を繰り返していたマキナの武器庫であるタチバナを両断する。

これで新たな武器は供給できない。


もはや彼は丸腰

防ぐ盾無し


決まる


『Dhyphooon!!』


雷を纏う飛び蹴り


「恵縁!?」


速い鋭い重い


避けられない一撃


マキナの胸を抉るような一撃


ヒーローの必殺技のように

渦巻く雷が彼を焼き焦がす。


「…………っ!」


『待ってください!』


耐えきれず飛び出そうとした早太を

アルは静止する。


「なんで!?」


『…………彼が勝利のビジョンを掴んだからです!』





『………?』


タイフーンは心の中で蹴りの威力を落とすこと無く訝しむ。


何故、こいつ一歩も下がらないんだ?

何故消滅しない

威力は十分なはずだ

機械は電気に弱いはずだ


…………何故?


「…………だろ」


バチバチと騒がしい戦場に声がした

小さい、か細い


「………わけねぇだろ」


それでも強い


仲間(チェイン)と共に戦うってのに、電気に弱いわけねぇだろっ!!」


声がした


「ふんっ!」


体を捻り

敵を流すと同時に繰り出されたマキナの回し蹴りが怪物の頭蓋を砕く。


『thy?!』

………いや、落ち着け、すぐ加速すればこいつはオレを捉えられない。

雷が効かなくても蹴りは効くんだ

倒すまで繰り返せばっ………!


「させませんよ」


加速しようとした体が何かに引っ張られる。


これは……っ!


「スパイダーアームもまだ動く」


いつの間にかタイフーンの足に絡まる糸

それは雷撃で壊れ、パージされたはずのスパイダーアームから放たれた硬く強靭な自然界最優の糸。


かまいたちで切れず

風でちぎれず

逃げようともがいても

本体に豪風をぶつけても

雨の洪水が来ようとも

三本の足を深く道路に突き刺したアームはびくともしない。


こっちもそうなのかっ!


「………あ、アーム(こっち)は違いますよ?」

「これは元々いざというときチェインを倒すためのものだった、それだけです」


ダメだ千切れない、

ぐ……なら、こっから耐える限界まで電撃を与え続けて!

流石に強いってだけで無効化はできてないはず!


閃光が手に収束する

振ればいつでも射れる


今だ!


「動くな」


『!?』


突如左右から何か強い力に挟まれる。


これは……さっきの縦線顔の怪物の腕!?

これも動かせるのか!


「急に現れてびっくりしましたか?」

「元は威力を上げるためのブースターでしたが」

「短時間なら飛べるんですよ、知ってました?」

「まぁ、知りませんよね見せたこと無いですし、そもそもこの機能追加されたの一昨日ですし」

「手に装着しなくても操作できる今、こんなことだって………簡単です」


機械腕は推力を最大にして

相手を挟み

互い手のひらを合わせようと力を加え続ける。


「不思議な感覚です」

「まるでこの街全ての機械と繋がっているような感覚………見たことのない物、聞いたことも無い物でもそれが機械と認識できるなら何でも使いこなせそうな感覚です」

()()()()()()


彼はデバイスに触れる

そして、

機械で包まれた星の刻まれたプレートを押し込む。


《MACHINE SET》


その瞬間、

体に巡る回路に金色が走り、

錆びた銅のようだった彼の体がみるみる赤みを増していく。




「なんだ、あれ」


『…………あ、思い出した』

『奥の手ですよ、あれ』


「奥の手……って、まさか」


『一戦闘につき一回使える奥の手(救済措置)

『次の攻撃の間だけ彼のスペックは……3倍です』


TRANS-AM(またパクリ)かよ」




推進力の切れたパワードバンドの拘束から

彼は強風によって脱出する。

しかし、もう遅い


《TAKE ATTACK》


「強制終了です」


《SHUTDOWN BREAK》


お返しと言わんばかりの飛び蹴りが

風神を打ち砕く。


『aaaaaaaaa!!!』


断末魔のような声

無差別に溜め込んだ雷が開放され

それと共に道路は昼のような閃光が照らし

疎まし程に降る雨が、流れる雨が一瞬消える。


次の瞬間

置き土産は炸裂する。

起こる炎

引火する車

雨水を全て蒸発させるような地獄


それでも


「………水素爆発、契約者にバリアがあってよかった」


マキナは契約者を抱えて平然と帰還する。




「本当に1人で勝っちゃった」


早太はビルから見下ろす


「あれが本物かぁ……」

「すごいなぁ、僕みたいな半端者とは違う」

「もう全部1人だけでいいんじゃないかな?」


「無理ですよ、過去何人狩人がいて、何度敗北しているか」

「1人で勝ち抜けるなら私達が数千億年(うんぜんおくねん)封印されつづけるわけ無いんですから」


「…………そりゃ、ルールが無理難題だったからだろ」



いつの間にか100部分、超えました。

いつもお付き合いいただきありがとうございます。

さて、ここまで読んでくださった皆様にお願いがございます。

どうか、どうか

星、感想、いいね、ブックマーク、レビューを

どうかよろしくお願いします。

いえ、贅沢は言いません。

星と感想、ブックマーク

もしくは星といいねとレビュー

というか感想、あと星をどうかいただけないでしょうか。

私のモチベーション、そして展開を考えるヒントになります。

あと、純粋にコメントを読むのが好き。

私の承認欲求を満たさせてください。

あ、ここ良くないよって思うところとか誤字を指定する内容とかもバシバシ送ってください、

私も私の文章をより良い物にしたいので。


………あ、あと20万文字超えて評価が3桁行かないならその話向いてないから別の話書き始めたほうがいいよって言われたんですけど、そうなんですかね?

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