妻の生霊が若い姿でやって来た!(実話)
時空のもつれや揺らぎ、アインシュタインが認識していながらも決して認めようとはしなかった現象
叔父さんが体験したことはきっとこれらの現象なんだろうな
私には大叔父がいる
見た目はマフィアのボスのようだ
重々しい男で決して軽口は叩かない
責任感が強く仕事もできる
おじさんの家に遊びに行ったときにたまたま、お母さんのお葬式の話になった
その時、私はお母さんの深い深い諦めの念というか気配を強く感じていた
それはまるで濃い霧の中にいるくらい強いものだった
でも決して恨みやそして悲しみでもなくただ諦めの念だった
大叔父さんは、それを感じませんでしたか?と私が問うと
叔父さんは「うーん」と言って何も答えなかった
その代わりというかこんなことを話した
大叔父さんは若いころに離婚をしている
もう40年近く前の事だ
それ以降は何度か引っ越しをし今はかつて妻と暮らした街から300キロも離れた所にいる
いっさい妻とも連絡を取っていない
ある日、大叔父が自宅の居間でテレビを見ていると
廊下から妻が別れた時の若い姿のままで入ってきた
これはただ事ではないと思ったが度胸が据わっている人なので
「どうした?」と声をかけると妻の姿は陽炎のように揺らぎ消えた
それから二日後、かつて妻と暮らした地方都市の市役所から手紙が来た
妻がどうしても連絡を取りたいと言っているが
個人情報の観点から住所を教えるわけにはいかないので役所が手紙を預かり
代送したとかいてあった
中には妻からの手紙が入っていた
それは自分は年を取ったのでまた一緒に暮らしたいという内容が切々と書いてあった
その消印が妻の生霊が現れた日だった
会いたいという一念が空間を超えて若い姿で現れたのだろう
身内のプライベートなことだしあんまり書きたくはなかった
叔父さんにばれると怒られるというか信頼関係が崩れそうで怖い