閑話?(1)
*2020/05/30
誤記を修正しました。
これでこの章は終わりとなります。
でも、今回、新しく登場した人もおらず、あまり書くことがなかったりします。(--;)
そこで、閑話として、後々出てくるであろう裏の動きを3つほど紹介しておこうと思います。
〜大杉町冒険者組合室にて
【登場人物】
長谷川 彌助:大杉町冒険者組合の組合長
縦島 勇気 :大杉町冒険者組合の副組合長
上野 末吉 :葛町冒険者組合の組合長
野辺山 剛人:葛町冒険者組合の副組合長
白河 仁成 :冒険者学校の校長
【大杉藩冒険者組合会議】
長谷川:今日の議題なのだがな、あまり気持ちの良いものではない。
例の冒険者学校の件の調査進捗についてだ。
白河 :俺が至らぬばかりに、苦労をおかけします。
長谷川:いやいや。で、清白からは何か聞けたか?
白河 :特に何も。
恐らく、清白先生が怖くて、バレないようにやっていたものかと。
縦島 :清白さんの坊主頭は、迫力がありますからねぇ。
上野 :縦島、そこは茶化すところではあるまい?
野辺山:まぁ、まぁ。
長谷川:して、どのくらい協力者は集まりそうか?大杉の方は、今、22人確保している。
上野 :こちらは今の所、3名だ。
長谷川:少ないが、大丈夫か?
冒険者学校の権威がかかっておるのだ。
ならず者候補しか来なくなっては、廃校にせざるを得ん場合も有るぞ。
上野 :その点は抜かり無い。
数よりも質だ。
口の硬いのを集めた。
長谷川:ならばよい。
野辺山:そう言えば、よりによって更科の夫の兄が加わっていたと聞きましたが。
長谷川:平村の信次のことか。
頭の痛いことだ。
上野 :例外を作ると、なし崩しになる。
処分だろう?
長谷川:そうなるな。
むしろ、身内の者が処分されていれば、いろいろとやり易くなるか。
白河 :信次というのは?
長谷川:校長が知らぬのも無理はない。
学外だが、生徒にそそのかされて、一緒になってやっていたそうだ。
白河 :となると、学校の外にも目を向けないと駄目ですか。
縦島 :もちろん、交友関係も含め調査していますよぉ。
長谷川:今、どのくらいの数が判明しているか?
こちらは在校生、卒業生合わせて42人と、外部で16人が判明している。
葛はどうだ。
上野 :卒業生2名と、外部で13名だ。
今、平村を調査している。
長谷川:なるほど。
葛は規模の割に、ちと多いな。
あと、こちらは、咲花と大宮まで調査範囲を広げている。
白河 :そんなに遠くまでですか?
長谷川:当然だ。
卒業生で大峰に行った1人が黒だった例もある。
白河 :なんと!
卒業生の動向は把握していないが、そのような遠くまで行っていましたか。
長谷川:そのようだ。
この件は根が深い。
もう暫く、調査続行で頼む。
〜王都城内某所にて
【登場人物】
柳橋 大納言 神楽 :将軍
滝畑 大宮の守 幸直 :大宮藩藩主
山本 大杉の守 隆家 :大杉藩藩主
【将軍が大宮の守と大杉の守を呼び出して】
柳橋:して、大杉の守。
その山上 和人とは、いかような人物なのじゃ?
山本:一度だけ拝謁したが、凡庸な雰囲気で冴えぬ男子にございました。
柳橋:そうであったか。
しかし、大杉の守は、一応、敬語を使うのか。
これは確定と考えてよいのか?
山本:それはまだ。
念のためにございます。
柳橋:左様か。
大宮の守はどう考える?
滝畑:まだ会ったことがなく、なんとも言えませぬ。
柳橋:まぁ、仕方あるまいな。
裏の奴らが消そうとしたと聞こえてきたが?
滝畑:そこは釘を差したゆえ、今後、そのようなことはなく。
柳橋:分かった。
じゃが、念入りに関わったものを消しておけよ?
滝畑:はい。
蟄居のは?
柳橋:あれは、放って置いたほうが良かろう。
滝畑:御意。
〜王都船着き場にて
【登場人物】
ニコラ・ド・レルム :元宮廷魔法師長(白ひげを蓄えたじいさん)
レモン・デ・ボー :護衛兼付き人(40過ぎのおっさん魔法剣士)
久堅 和雄 :超級冒険者(30半ばのおっさん)
【桟橋を降りて】
レモン:ようやく竜が統べる東方の国、竜和国に着きましたね。
久堅 :ああ。
途中、盗賊団を壊滅させていたとは言え、ここまで1年かかったからな。
しかし、開口一番、こちらの言葉か。
レモン:雰囲気ですよ、雰囲気。
ニコラ:ならば、俺もこちらの言葉で話すとしようか。
レモン:しかし、こんなところからハプスニルまで、よく漂流して生きていたなぁ。
久堅 :まぁ、俺は運だけは良いらしいからな。
しかし、盗賊団の殲滅が目的だったとは言え、
こうして竜和国まで送ってもらって、本当に悪かったな。
ニコラ:いや、前にも話しただろ?
無詠唱魔法文化というやつを、是非ともこの目で見たくてな。
むしろ、盗賊団はここまで来る口実だ。
久堅 :はぁ。
こればかりは、何度聞いても分からんな。
とりあえず、これから冒険者組合に行くぞ。
そこで王立魔法研究所を見せてもらえるか聞いてはみるが、期待はするなよ。
ニコラ:あぁ。
もちろん、分かっているぞ。
※ニコラさんとレモンさんは久堅さんから言葉を学んだので、アクセントは違うものの
同じような話し方となります。
次回からは、また田中先輩と合流して新章が始まります。
力不足のため相変わらずの下手な文章ですみませんが、宜しくおねがいします。
例によって、本編にまだ出ていない情報が多々ありますがご容赦下さい。(--;)