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やはりレベルが上がっていたらしい

* 2019/08/11

 長さと時刻の単位を変更しまいた。

 その後、平村への配達もつつがなく終わり、冒険者組合に顔を出す日は田中先輩が手伝ってくれたのもあり、(ひつじ・14時)の刻に集荷場を出ることができた。

 私は冒険者組合に入ると、手前の受付をしている窓口に行き、少し年上くらいに見える男性に話しかけた。


「すみません。

 私、山上と申します。

 ()()様に呼ばれたのですが、いらっしゃいますか。」


すると、


「柳瀬ですか?

 柳瀬という職員はいませんので、山瀬ですかね。

 少々お待ちください。」


と言われた。どうやら先輩は名前を間違えていたらしい。私は恥ずかしく思いながら


「伝言を受けて訪ねたもので申し訳ありません。

 宜しくお願いします。」


と返した。先輩は酒一本と言っていたが、酒瓶の中を水にしてしまおうかと思った。窓口の男性は


「よくあることです。

 お気になさらず。」


と言ってから山瀬さんを呼びに行ってくれた。


 しばらくすると山瀬さんと野辺山さんが来た。山瀬さんは


「本日はお越しいただきありがとうございます。

 私が山瀬と申します。

 時間は少しはや異様ですが、本日はステータス確認に来ていただきありがとうございます。」


と言った。私は、


「申し訳ありません。」


と謝った上で、続けて、


「本日はなぜステータス確認することになったのでしょうか。」


と尋ねた。すると野辺山さんが


「強い魂を吸収すると、倒した相手の魂を引き継ぐことがあるという学説がある。

 黒竜ほどの大物なら、その影響がステータスにも出る可能性もあると考えて来てもらった。」


とそう返事をした。私は、


「魂の継承ですか。

 今のところ田中先輩を殺そうだとか、そういう衝動はありませんが。」


と言った所、野辺山さんは、


「いや、どちらかというと、黒竜の得意分野のステータスが上がりやすいという程度だそうだ。」


と私の勘違いを正してくれた。


 野辺山さんが前回と同じ部屋に案内してくれた。

 部屋に入ると、前回と同じく横山さんが正面の席に座っていた。

 私は挨拶をすると、横山さんが


「山上君、こんにちは。

 大雑把な話は野辺山さんから聞いたと思いますが、これから鑑定を行っていきます。

 今回は、黒竜との魂の融合がどのくらい進んだかを見ていきます。」


と話した。私は軽く頷くと、


「よろしくお願いします。

 ところで、この結果は数字か何かで見せてもらえるのですか?」


と聞いてみた。すると横山さんは、


「一応、紙に出すと別料金なのよ。

 あと、仮にレベルを知ったとしても、おそらく一般人よりはずっと強いはずだけど、同じレベルの人よりもずっと弱いはずだから軽々しくレベルは言っちゃダメよ。

 今回、山上くんは相当に魂に付加がかかっていたはずだから急激にレベルが上がっているはずなの。

 なので、あまりレベルに頼らない方がいいわね。」


と釘を刺された。それから横山さんにしっかり鑑定して貰った所、


「知性や身体能力の上昇はもちろん、火と風と重さの魔法の属性が発現しているわ。

 それで、っと。

 えっと、重さ魔法が一番強いみたいね。

 でも、この魔法、宮廷魔法師でもほとんど使い手がいないレア魔法なのよね。」


と言っていた。身体能力は、そういえば先週は7尺(2m)の荷を運んだが、特に筋肉痛にはならなかったのは、これが原因かもしれない。魔法の発現は、黒竜の得意魔法が取り込まれたのではないかと横山さんが興味深そうに語っていた。私は、


「私も魔法が使えるのですか?」


と聞いた所、横山さんが


「属性を持っていても、小さい頃から訓練しないと感覚が追いつかないので、山上君の場合は半々と言ったところかしらね。

 一般的には火魔法は使い手も多いし習得しやすいはずなんだけど、それでも1年くらいかかるかも知れないわね。」


と答えてくれた。私は、


「重さ魔法は、険しい路で荷を軽くすることができると危険も減らせられるので覚えたいのですが、属性が強く出ているのなら何とかなりませんか?」


と残念な気持ちでダメモトで聞いてみた。すると横山さんが、


「そうね・・・確か、前に鑑定で見た時に田中さんが重量軽減の魔法を持っていたわよ。

 彼なら教えてもらえるのではないかしらね。。。って、今のなし。」


と言って田中先輩の個人情報を漏らしてしまったことを取り消していた。

でも、謝る相手もいないのであたふたしていた。


 野辺山さんは、横山さんはうっかりが無ければ宮廷魔法師として中堅でやっていけるくらいには出世したのではないかと言っていた。すると横山さんも、宮廷魔法師に入った後、最速で小隊長に昇進した後、ポカをやらかして最速で首になったと言って笑っていたので、横山さんのうっかりは筋金入りらしい。今の職場で日常的にポカをやらかしても大問題になっていないのは、横山さんの人柄もあってのことなのだろと考えて、横山さんに聞いてみた。


「地方の冒険者組合が職場で良かったですね。

 こんなにポカをやらかしたら普通は首になっていそうですし。」


すると横山さんは、


「あれ?

 お話ししていませんでしたっけ?

 私、今は隣町にある王立魔法研究所の分室で一つ研究室を受け持っているの。

 で、普段と異なるルールで話をしているからうっかりが多くなっているだけよ。

 まぁ、研究室の中で大失敗をやってもよほどの事が無い限り問題にならないけどね。」


と話していた。それならポカが少ないという証明にはならないかなと思ったが、口には出さなかった。


 その後しばらく歓談が続いた後、野辺山さんの提案で、3日後に田中先輩を含めた4人で一緒に飲む約束をした。

 明日田中先輩に話を通すことにして冒険者組合を後にしたのだった。


そのうち、横山さんがポカをやらかさないお話しも書く予定です。


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