英語のことわざ ふ
風声鶴唳(ふうせいかくれい)
ほんのちょっとしたことにも怖気づき、恐れおののくこと
Fear has a quick ear.
(恐れる者は耳が早い)
夫婦喧嘩は犬も食わぬ(ふうふげんかはいぬもくわぬ)
夫婦喧嘩は取るに足らないことが原因で起こり、そのうち仲直りするのがオチだから、他人が口を出したり仲裁したりするのは馬鹿馬鹿しい
One should not interfere in lovers’ quarrels.
(痴話喧嘩には干渉すべからず)
夫婦喧嘩はないから起こる(ふうふげんかはないからおこる)
夫婦喧嘩も金がないから起こるのであって、豊かなら起こらない
There must be more than four legs abed to keep a household.
(世帯を持つにはベッドの中の四本の足だけでは足りない)
フェニックス(ふぇにっくす)
不滅の価値や蘇生の象徴とされる霊鳥
※エジプト神話に出てくる霊鳥で、みずから焼け死に、その灰から幼鳥となって再び生まれ変わるという。不死鳥とも。
笛吹けども踊らず(ふえふけどもおどらず)
段取りを考え、さかんに誘ったり促したりしても、だれひとりとして応じない状況
英語ではWe have piped unto you,and ye have not danced.
※『新約聖書・マタイによる福音書』にあることば
深い川は静かに流れる(ふかいかわはしずかにながれる)
思慮深い人は決して騒ぎ立てず、沈着に行動する
英語のStill waters run deep. から
不可能という言葉は我が辞書にはない
(ふかのうということばはわがじしょにはない)
私にとって不可能などということは存在しない
やろうとすればどんなことでもできる
※ナポレオンの言葉として知られる
ある手紙の中で、「不可能、それはフランス語ではない」と書いたことに由来するとされる
覆水、盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず)
離婚してしまった夫婦の仲を再びもとに戻すことはできない
また、いったんやってしまったことはもう二度と取り返しがつかない
※太公望が出世したときに、貧しかったころに彼の元を去った妻が復縁を求めてきた
しかし太公望は盆の水をひっくり返し、こぼれた水を元通りにできたら再婚しよう、と言った故事から
It is no use crying over spilt milk.
(こぼれたミルクを嘆いてもしかたがない)
河豚は食いたし命は惜しし
(ふぐはくいたしいのちはおしし)
快楽は味わいたいが、隣りあわせの危険やあとのたたりも怖い
Honey is sweet,but the bee stings.
(はちみつは甘いが、蜂は刺す)
武士に二言はない(ぶしににごんはない)
武士は、信義を重んずるから一度口にしたことは決して取り消さない
転じて、いったん約束したことは必ず守るたとえ
Promise is debt.
(約束は負債である)
武士は食わねど高楊枝(ぶしはくわねどたかようじ)
武士は貧しくても、食べた振りをしてつまようじを使い、ひもじさなど感じさせない
転じて、人は貧しくても、気位を高く持って生きるべきだ
Better go to bed supperless than to rise in debt.
(借金を背負って起きるくらいなら、晩飯ぬきで寝る)
無精者の隣働き(ぶしょうもののとなりばたらき)
自分の家のことはなにもしないくせに、よその家のこととなるとよく働くこと
そういうことを冷やかしていうことば
He that does what he will does not what he ought.
(したいことをする者はすべきことをしない)
豚に真珠(ぶたにしんじゅ)
どんなに値打ちのあるものでも、値打ちの分からない者が持てば役立たずである
英語ではcast pearls before swine
※『新約聖書・マタイによる福音書』にあることば
冬来たりなば春遠からじ
(ふゆきたりなばはるとおからじ)
いまは不幸な状態にあるけれどやがて幸せがやってくるに違いない
だから、じっと耐え忍び、辛抱せよというたとえ
英語ではIf winter comes,can spring be far behind?
※イギリスの詩人シェリーの『西風に寄する歌』から
寒くて暗い冬が来ているということは、暖かく明るい春がやってくるのもそう遠くはないはずだ、の意
古い友だちと古いぶどう酒に勝るものなし
(ふるいともだちとふるいぶどうしゅにまさるものなし)
古いワインはコクがあって味が良いように、古い友だちは気心が知れているし、信頼できていいものである、ということ
英語のOld friends and old wine are best. から
ブルータス、お前もか(ぶるーたすおまえもか)
自分が最も信用してした人に裏切られたときに、悔しがっていうことば
※シェークスピアの戯曲『ジュリアス・シーザー』で有名になったことば
ブルータスの母とかつて恋仲だったシーザーが、我が子かもしれないと思い、可愛がっていたブルータスに裏切られ、刺されたときのセリフ
原語のラテン語ではEt tu,Brute!
英語ではAnd you,Brutus!
古傷は痛み易い(ふるきずはいたみやすい)
古傷が季節の変わり目や天候の悪い日に痛みやすいように
かつての過失や忘れたい出来事は、ちょっとしたきっかけで思い出し心が痛む
Old sin breeds new shame.
(古い罪は新しい恥を生む)
降れば必ず土砂降り(ふればかならずどしゃぶり)
いつも決まって運のないこと、つきのないことのたとえ
英語のIt never rains but it pours. から
噴火山の上で踊る(ふんかざんのうえでおどる)
非常に危険な状態に置かれていることに気付かず、のんきに好き勝手している
※ナポレオン没落後のフランスでは王政復古が行われ、貴族は毎晩舞踏会を開いていた
民衆の不満はつのるばかりで、政情がきわめて悪かったとき、舞踏会の席上でサルバンディ伯が「我々は噴火山の上で踊っているのだ」と言ったと伝えられることばから
フランス語ではNous dansons sur un volcan.
文は人なり(ぶんはひとなり)
文章には、筆者の人柄が表れるということ
英語ではThe style is the man.